「プリウス」は本当に危険か? 20代女性と40代男性がプリウスに乗ってみた

写真拡大

◆相次ぐプリウスの暴走、その原因は?

 またもやプリウスによる事故が起きた。6月3日の夜、大阪市此花区で、80歳の男性が乗っている乗用車が歩道に突っ込み、幼い子ども2人を含む4人がけがをした。

 つい数週間前の5月15日にも、千葉県市原市の公園にプリウスが突っ込んだばかり。この事故では、保育園児をかばった30代の女性保育士が右足首を骨折している。運転していたのは65歳の男性だった。

 4月19日には、東京・池袋で旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(87)が運転するプリウスが暴走。母親と幼い長女が亡くなり、飯塚元院長を含む10人が重軽傷を負った。

 飯塚元院長は「アクセルが戻らなくなった」と説明しているが、警視庁の捜査でアクセルに異常は見つからなかったという。アクセルとブレーキを踏み間違えた可能性があるようだ。

 なぜ、プリウスによる事故が相次いでいるのか。インターネット上では、様々な原因が噂されている。曰く、ペダルレイアウトが悪い、シフトレバーが分かりにくい……。

 そうした噂を検証するべく、ペーパードライバーを脱して1年も経たない筆者(20代)が2017年登録のプリウスに乗車して、新橋駅近辺を数時間走ってみた。なお筆者は普段、カーシェアリングを利用して、主にソリオとノートに乗っている。

◆確かにブレーキペダルが左寄りだが……。

 インターネット上で頻繁に指摘されているのが、ペダルレイアウトの悪さだ。Twitterでは「プリウスはペダルが左に寄りすぎているから、慌てて真っ直ぐ足を伸ばすとブレーキじゃなくてアクセルの位置になる」といった指摘が散見される。

 実際にプリウスに乗ってみると、確かにブレーキペダルが左に寄っているように感じられる。いつも運転している車と同じように足を正面に伸ばすと、間違えてアクセルを踏んでしまう可能性もなくはない。ただ、運転歴は四半世紀以上で、今も日常的に年間3万キロほど運転しているというヘビードライバーの男性(40代。トヨタ車所有歴なし。実家のプラドとアクアは運転したことがある)は「そんなに極端に左に寄ってるようには思えない。でも、言われてみるとプリウスはブレーキとアクセルの間隔が狭いような気もしないでもない……。言われてみれば、という程度でもっと変なレイアウトの車もあった気がする」と話す。

 とはいえ、数時間乗車して、一度も踏み間違えることはなかった。これだけで事故が多発するとも考えづらい。

◆Nレンジでプリウス・ミサイル?

 また、シフトのレイアウトが分かりにくいという指摘も見かけた。確かに、昔ながらのAT乗用車のシフトレバーに慣れていると、プリウスのレバーは、ゲームセンターにあるアーケードゲームのレバーのようでかなり違和感がある。

 40代男性は「NレンジからDレンジへはブレーキ踏まないで動かせるのも問題という声も見かけた。確かに、自分の車はブレーキ踏まないとNレンジのところでロックが掛かりはしたが、AT車はそうならない車のほうが多い。その上、プリウスの場合は、Dレンジにするためには、レバーを右に振ってから下げる必要がある。そのため、何かの拍子で間違えてDレンジにしてしまう可能性は考えづらいかな……」と語る。

 また、昔ながらのAT車では見かけなかった、長い下り坂などで使う「Bレンジ」は、シフトレバーを下に軽く引けばいいだけだが、そもそもDレンジで走行中に操作するもので、NからBの位置に動かしても入らないため、それが「暴走」につながるとも考えづらい。

 ただ、気になったのはプリウスのシフトレバーにはPレンジがないという特徴だ。Pがレバーとは別のボタンになっているのだ。そのくせ、ダッシュボードの表示では、R・N・Dの左斜め上に表示されている。昔のAT車の癖でPレンジに入れようとしてレバーを上げ、Rレンジに入れてしまうことはあるかもしれない。