3バック挑戦の現状を語った日本代表DF酒井宏樹(マルセイユ)

写真拡大

[6.5 キリンチャレンジ杯 日本0-0トリニダード・トバゴ 豊田ス]

 日本代表の森保一監督は就任15試合目にして、初めて代名詞の3バックを採用した。右ウイングバックの位置で前がかりなポジションを取ろうと試みたDF酒井宏樹(マルセイユ)は「代表戦なので結果にこだわらないといけないし、そういう意味では歯がゆい」としつつ、新たなトライを前向きに捉えた。

 トリニダード・トバゴ戦での日本のフォーメーションは4列表記で示せば3-4-2-1。9月にカタールW杯のアジア予選がスタートするため、予選前最後の親善試合でオプション布陣に着手した形だ。酒井は「今日か次の試合しかないし、監督からもそういう話があったので前向きにチャレンジした」と振り返る。

 単純に3バックと言っても、ピッチ上で見られるシステムはチームによって異なる。この日は3トップで入ってきた相手に対し、反対サイドのDF長友佑都は相手ウインガーを視野に入れた一方、酒井はウインガーを背中側に置くポジションで守備ブロックをセット。やや右前傾とも言えるような陣形が目立った。

「3バックというは最初の形だけ。試合中にどんどん変えていくのが森保さんのやり方。最初だけ3バックで、試合中には4バックにもなるし、たまに2バックにもなる」。そうした布陣の切り替えは選手たちの判断に委ねられている模様。酒井自身は「前に出られるポジションを取りつつ、緊急時は戻れるポジションを意識していた」という。

 今回の合宿中、戦術練習に割くことができたのはわずか2日間。「初めてのフォーメーションですし、ワンテンポ考えながらプレーすると、相手もワンテンポ余裕ができる。取りきれるところもちょっと逃してしまうこともあるので、そこが自然にできればもっとできる」。ここから積み重ねていくことで、まだまだ伸び代があると捉えている。

 今冬のアジア杯決勝ではカタールの布陣を読み切れないまま敗れており、このトライには「大会決勝でいきなり変えることは難しいので、こういう試合で試せて良かった」という位置付けも。「全ては試合展開で変えていきたいので、W杯予選ではフォーメーションもそうだし、戦い方を変えていければ」。大きな見せ場を作れず終わった試合で得た手応えを、この先に待つビッグマッチに活かしていく次第だ。

(取材・文 竹内達也)