チャンスを逃し続けた日本は84分に被弾。結局、1点が奪えずに韓国に敗れた。(C)Getty Images

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 ポーランドで行なわれているU−20ワールドカップ・決勝トーナメント1回戦で激突した日本と韓国。U−20ワールドカップでの日韓対決は16年ぶりということあって、韓国で注目度が高った。『KBS N SPORTS』、『MBC SPORTS+』といったケーブルテレビのスポーツチャンネルはもちろん、『KBS2』、『MBC』、『SBS』といった地上波3局でも同時生中継されたほどで、地上波3局合計視聴率は11.6パーセントにもなったほどだ。
 
 試合結果は周知の通り、84分に決まったオ・セフンのヘディングゴールで韓国が1−0で勝利してベスト8進出を決めた。一般紙『京郷新聞』は「韓国、8強と復讐という“二兎”を捕まえた」と報じ、『エクススポーツ・ニュース』は「オ・セフンの決勝ゴール、深夜でも熱かった“韓日戦”」と伝えている。
 
 そんな韓国メディアが挙げる勝因として多いのが、チョン・ジョンヨン監督の采配だ。「頭をよく使った韓国は8強行き…日本は本国行き」(『文化日報』)など、前半は5バック気味の布陣で守りに達し、後半になると4−2−3−1にして早めの選手交代で先手を打った監督の采配が的中したと評価する意見が多い。『スポーツ・ソウル』も「日韓戦は“司令塔対決”の勝利。日本も認めたチョン・ジョンヨン監督」と監督采配を称えたが、日本についても言及している。
 
「チョン監督の戦略はしっかりと機能した。韓国は前半とは異なり、試合の主導権を握って日本を追い込んだ。オム・ウォンサンのサイド攻撃を生かすことで、日本の守備に亀裂が走った。日本の選手たちは韓国が突然、試合のテンポを変えたことに対応できなかった。コンピュータのように正確だった前半のパスプレーは姿を消した」
 
また、「現場分析:韓日戦の必勝戦略:前半は防ぎ、後半は攻撃サッカー」と出した試合分析記事を掲載した『SPOTV NEWS』は日本をこう評している。
 
「日本は予想通り4−4−2で、前半から強くプレッシングする戦術も同じだった。が、主力2トップの田川と斉藤が負傷で離脱してゴール決定力が足りなかった。ポストに当たるなどチャンスを生かすことができなかった日本にとっては、残念な部分だっただろう」
 
 もっとも、韓国にいつかの幸運があったことも事実で、それについては韓国メディアも認めている。「VARとポストが防いでくれた失点、勝利の女神も韓国に味方」(『デイリー・アン』)などで、『マイデイリー』は「幸運も実力だ。韓日戦を分けたVARゴール取り消しとポスト強打」とした記事の最後をこう締めくくっている。
 
「トーナメントでは運も実力だ。韓国は劇的に危機を数回克服し、オ・セフンが84分に決めた値千金のヘディング決勝ゴールで日本を沈没させた」と。
 
 勝負は紙一重としても日本のファンにとっては悔しさが残る一戦だったが、韓国ではそうした日本の反応も多く報じられている。

「U−20ワールドカップ韓日戦後、日本メディア憤痛”若いサムライの夢破れる”」(『アジア経済』)、「韓日戦の日本反応“運も戦術の柔軟性もなかった”」(『デイリー・アン』)、「日本のネチズン反応“イ・ガンインは抑えたのに…自ら勝利を放棄した”」(『エックススポーツ・ニュース』)といった具合だ。
 
 いずれにしても国際舞台で実現した“宿命のライバル対決”の行方に、韓国と日本のメディアやサッカーファンたちが一喜一憂したのは間違いなさそうだ。
 
構成●ピッチコミュニケーションズ
 
参照記事:『スポーツソウル』日本版
U-20W杯、日韓戦は“司令塔対決”の勝利。日本も認めたチョン・ジョンヨン監督の知略