出費を極限まで切り詰め、コツコツとタネ銭を貯めるという人生観は、筆者の友人のカレン・ロバート(参照:”「家も車も買ったことがない」印スーパーリーグ所属の元J1カレン・ロバート、その堅実すぎる金銭感覚”-HBOL)や筆者自身にも重なり、非常に共感できるものだ。いかにも堅実で足を踏み外しそうにないのは間違いない。

 余談だが、筆者は今までFXとビットコインには一度も手を出したことがない。

FXに絶対手を出さないのは、親友で二十代後半にしてFXで10億円儲けて六本木ヒルズに暮らしたものの、その後ン億の追徴課税を負い、会社の三畳一間に暮らして流しで髪を洗っていた男がいるからだ(註:なお、現在の彼はほぼ完全復活を果たし、筆者との友人関係も続いていることを明記しておく)。

 ビットコインも、フェイスブックなどで「上がってる、上がってる、毎日儲かってます」みたいな書き込みをする友人がやたら多かったので、「これは天井に違いない」と思った。その後の経過は言うまでもない(※再び上昇傾向に戻っているが)。

 本来、投資とは決して面白おかしいものではない。ウォーレン・バフェットがよく言うではないか。「私が好きな保有期間は、永遠です」と。

「FXはいかんですよね。僕の周りにもいますよ。“最近、仮想通貨で投資デビューしました”って。それ、投資とは言わないんですよ」

 宮内が考える投資の定義とは何か。

「ごく一般的ですが、今後成長するところにお金をおいて、成長の分け前をいただく、ということです。仮想通貨はそれ自体が伸びることはなく、値動きに乗るだけですから、典型的な“投機”です。投資と投機の違いが分かっていない人が大部分ということなんでしょうね」

「億り人」に憧れる人は多いが、「投資」と「投機」の違いがわかり、貯蓄体質を確立してたまに働ける場所を確保できれば、一億円なくともセミリタイアは十分可能なのである。

 次回はそんな宮内から見たベトナムの成長性や国柄について触れていきたい。

【タカ大丸】
 ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『ジョコビッチの生まれ変わる食事』は15万部を突破し、現在新装版が発売。最新の訳書に「ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。10月に初の単著『貧困脱出マニュアル』(飛鳥新社)を上梓。 雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。

<写真/TUONG KHUU>