昨年9月の初陣から9カ月――。ようやくベストメンバーが揃ったと言っていいだろう。6月5日にトリニダード・トバゴ、9日にエルサルバドルと対戦する森保ジャパンのことである。

 昨年9月に南野拓実(ザルツブルク)、中島翔哉(アル・ドゥハイル)、堂安律(フローニンゲン)ら若い選手たちを抜擢し、10月には吉田麻也(サウサンプトン)、長友佑都(ガラタサライ)、大迫勇也(ブレーメン)らロシア・ワールドカップの主力メンバーを招集。両者を融合させて今年1月のアジアカップに挑んだ。


トリニダード・トバゴ戦に向けてチームメイトと汗を流す久保建英

 4月には再び長友らベテランを外し、香川真司(ベシクタシュ)や宇佐美貴史(デュッセルドルフ)、昌子源(トゥールーズ)といった、これまで招集する機会のなかったワールドカップ組を復帰させるとともに、畠中槙之輔(横浜F・マリノス)や橋本拳人(FC東京)といった新戦力を試した。

 昌子や香川はもちろん、畠中、小林祐希(ヘーレンフェーン)、橋本といった選手たちは3月のテストの合格者。彼らとアジアカップの主力選手たちをミックスし、中山雄太(ズウォレ)、久保建英(FC東京)、大迫敬介(サンフレッチェ広島)といったアンダー世代の有望株も呼び寄せた。

 今季の出場が1試合しかないGK川島永嗣(ストラスブール)と、シーズン得点がゼロの岡崎慎司(レスター・シティ)の招集は、おそらくコパ・アメリカを睨んでのこと。コンディション不良の吉田と、負傷中の遠藤航(シント・トロイデン)のふたりを欠くものの、9月から始まるカタール・ワールドカップ予選を見据え、メンバーが定まってきたという印象だ。

 日本代表は、6月中旬からブラジルで開催されるコパ・アメリカに出場する。本来なら、トリニダード・トバゴ戦とエルサルバドル戦は、それに向けた準備試合として位置づけられるところだが、今回コパ・アメリカへと臨むのは、22歳以下のメンバー中心とした、まったく異なるチーム。

 だから、今回のテストマッチは、コパ・アメリカを睨むのではなく、9月のワールドカップ予選を見据えたものになるだろう。

 テスト色の強かった3月のコロンビア戦、ボリビア戦ではトライできなかった、アジアカップからの持ち越し課題――攻撃のビルドアップのパターンと再現性のある攻撃を確立できるかどうかに注目したい。

 その一方で、トリニダード・トバゴ戦で注目されるのが、以下のポイントにあるのは確かだろう。

 6月4日に18歳になったばかりの久保に出番はあるのか――。

 結論から言うと、おそらくスタメンはなく、途中出場があるかどうか。

「明日のスタメンですが、100%確定しているわけではありませんが、これまで私がA代表の監督になって招集させてもらった選手たちをベースに先発は考えていこうかな、準備していこうかなと思っています。

 このあとコパ・アメリカにも参加するので、この2大会をどう戦っていくかという部分で、若手にはこのキリンチャレンジカップでトレーニングしながら、いろんなことを経験のある選手から学んでもらいたい。そして、次につなげてもらえればと思っています」

 森保一監督は、こう話している。その言葉を額面どおり受け取れば、トリニダード・トバゴ戦のスタメンは、以下のようになるのではないか。

【GK】権田修一(シュミット・ダニエル)
【DF】酒井宏樹、冨安健洋、昌子源、長友佑都
【MF】堂安律、柴崎岳、南野拓実、小林祐希、中島翔哉
【FW】大迫勇也

 実際、森保監督はこれまで2試合中1試合はレギュラーと目される選手たちを起用し、長い時間一緒にプレーさせることでコンビネーションの確立に充ててきた。トリニダード・トバゴ戦も同じ起用法だったとしても不思議はない。

 したがって、久保は出番があるとしても途中出場だろうか。

 ちなみに、今回からFIFAの規定に従い、試合登録は親善試合でも23人となった。まさかベンチから外れる4人に久保が入ることはないと思われるが……。

 対戦するトリニダード・トバゴはFIFAランキング93位(日本は26位)。かつてはマンチェスター・ユナイテッドで活躍したドワイト・ヨークを擁して2006年ドイツ・ワールドカップに出場したが、それ以降、ワールドカップからは遠ざかっている。

 今回は6月なかばに開幕するゴールドカップ(北中米カリブ海サッカー選手権)のための準備で、ベストに近い顔ぶれで来日しているが、ヨーロッパのクラブに所属する選手はおらず、18歳のジュダ・ガルシアを含む若いチームだ。

 骨のある相手かどうかは未知数。しかし、だからこそ、アジアカップの追試にはもってこいの相手だろう。

 ワールドカップ予選を見据えて戦えるのは、トリニダード・トバゴ戦とエルサルバドル戦の2試合しかない。昌子を中心としたディフェンスラインからのビルドアップ、柴崎と小林の関係性、2列目と大迫のコンビネーション、プレスの連動性など、この試合で確認しておきたいことは山積している。