日本代表DF中山雄太(ズウォレ)

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 東京五輪世代屈指のポリバレントプレーヤーが、ついにA代表へと上り詰めた。日本代表DF中山雄太(ズウォレ)は3日、合宿中で初めて囲み取材の当番を迎え、「呼んでいただいたことに感謝して、自分のプレーをできるようにしたい」と意気込みを語った。

 柏レイソルのアカデミーで育ち、高校時代は最終ラインから2列目のポジションまで多様な役割を経験してきた22歳。プロ入り以降は主にセンターバックでの起用が続いているものの、確かな技術と戦術眼はミッドフィールダーとしても遜色ない水準にある。

 実際、本人のこだわりも中盤にある。「いろんなポジションができるのは自分のアドバンテージだと思うが、いろんなポジションをやっているからこそいろんな角度から見てきた中では、やっぱりボランチに信念というか、一番活きるポジションだと思っている」。

 今年1月にオランダ・ズウォレへの移籍が決まり、半年間での出場機会はわずか4試合。Jリーグとの違いを「個人の能力で解決することが多い」と振り返る。181cm、76kgの体格は国内でこそ見劣りしないものの、欧州のDFとしては小柄な部類に入るため、やはり一列前で勝負していきたい構えだ。

 最終ラインから中盤への転向といえば、日本代表ではMF遠藤航(シントトロイデン)も通ってきた道。「そこを核と持ちながら、いろんなポジションで自分を表現できれば」という中山も「縦パスに関しては細かい指示があるので、ボランチに入れば縦パスは意識したいし、攻撃に関しては循環するプレーを出したい」と攻撃面での成長を志す。

 2年後の東京五輪で最年長の1997年早生まれ世代。しかし、A代表に入った以上は『五輪代表』という肩書きに執着するつもりはない。「世界で見ればこの世代でもA代表に入っている」(中山)。同じ日本でも昨年9月以降、MF堂安律(フローニンゲン)、DF冨安健洋(シントトロイデン)といった同世代がA代表に定着しつつある。

 とりわけ冨安は2017年のU-20W杯で共にセンターバックのコンビを組み、16強入りを導いた相方。「トミに関してはA代表に定着しつつあって、試合にもすごく出ているので刺激になっている。自分も代表に居続けられるようにしっかり頑張っていきたいと思っている」と張り合う意識を持ち、後に続いていくつもりだ。

 コパ・アメリカに参加するA代表チームにも名を連ねるが、まずは目の前のキリンチャレンジ杯。「(A代表に)やっと入れたという気持ちもあるが、今回は27人でコパ・アメリカの選考面もあった。その中で呼んでいただいたことに感謝して、自分のプレーをできるようにしたい」。引き出し豊かな22歳は落ち着いた佇まいで初陣を待つ。

(取材・文 竹内達也)