2019年5月28日に放送されたバラエティー番組「ごぶごぶ」(毎日放送)は、久本雅美さんをゲストに迎えてロケが行われた。

この日の番組は前週に引き続き、還暦を迎えた久本さんの「やりたいこと」を叶えるというテーマで進行。久本さんは「イタリアのフィレンツェで、マンマの美味しいご飯を食べたい」と要望したのだが、たどり着いたのはなぜか大阪・京橋。


グランシャトービルをサンタマリア・デル・フィオーレ大聖堂に見立てる (C)MBS

なんと、ここで「フィレンツェを感じられるスポット」をめぐるというのだが...。

浜ちゃんも「聞いたことないわ!」と呆れ

浜田雅功さんと久本さんら「ごぶごぶ」のロケ隊が京橋に到着し、少し経ったところで画面下に次のテロップが表示された。

「実は京橋ってなにわのイタリアやねん!」

あまりにぶっ飛んだフレーズに、浜田さんも「聞いたことないわ!」と呆れ気味にツッコミ。

久本さんもツッコミながらも、

「京橋の人って陽気やから、イタリアンって言われても良い感じのね、テンションの高さですよ」

と若干期待を寄せているよう。しかし、この期待も時間を追うごとに裏切られてしまう。

まず一行がたどり着いたのは新京橋商店街の入口にある「真実の口」だ。


新京橋商店街の真実の口 (C)Google

92年のアーケード改修の際につけられたという。設置からかなりの年月が経っており、本家と同じようにすっかり街に溶け込んでいる。

このスポットは軽く触れられる程度で離れた。国道1号線から路地に入り、進んでいくとある立ち飲み屋にたどり着いた。再び出たテロップには、

「イタリアと全く同じシエスタやってる!」
「京橋もイタリアと同じで昼からちゃんと休憩する町やねん」

との文字が。

シエスタとは昼休憩や昼寝といったイタリアの文化だそうだが、「イタリアと全く一緒!」と言われても日本の立ち飲み屋で昼から飲んでいる人を見て納得するのは難しいところだ。

久本さんも昼間からの陽気さと飲酒という点ではイタリアらしさに少し同意しているようだったが、「あとでゆっくり話そうか」と少しお怒り。

ここで再び別の場所へ移動、

「京橋には雅美が行きたがってたフィレンツェもあるから!」

これを頼りにたどり着いたのが、京橋駅の近く。「フィレンツェの超有名観光地サンタマリア・デル・フィオーレ大聖堂」とテロップがでる。2人が振り返ると――。


グランシャトービル(Taisyoさん撮影、 Wikimedia Commonsより)

奇抜な外観で知られる「グランシャトービル」。これを大聖堂に見立てたのだ。

実際の大聖堂の写真と比べても「これですやん」と言い張るスタッフ。さらにこの場所でイタリアの郷土料理「トルタ・フリッタ」を食べる暴挙にでる。

この料理が久本さんの要望「フィレンツェのマンマの料理」だというが、関西の若手芸人のような扱いに背景がグランシャトーではイタリア気分はゼロに等しい。

「お前ら一回、脳ドッグ受けてこい」(久本さん)
「いつまで経っても安いロケさせられてるな」(浜田さん)

など散々な様子。「フィレンツェでした」と京橋でイタリア気分(?)もここで強引に終了した。

京橋をイタリアに仕立てる無茶はツイッター上で、

「ごぶごぶ久々に見るけど京橋でイタリアとかフィレンツェとかだいぶムチャを言ってるなw」
「ごぶごふで京橋うろうろしてイタリアやって言ってるのめっちゃおもろい全然イタリアじゃない(笑) グランシャトーが大聖堂の代わりなの笑う」

などのコメントが寄せられている。

スタッフのアイデア勝ちのような気もしたが、イタリアを味わう気分で京橋に行ってしこたま笑うのも良い過ごし方なのかもしれない。