グループステージ突破を決め、サポーターと握手するMF齊藤未月(湘南)

写真拡大

[5.29 U-20W杯グループB第3節 U-20日本代表 - U-20イタリア代表]

 U-20ワールドカップ出場権を獲得したジャカルタの夜から、U-20日本代表MF齊藤未月(湘南)の言葉はブレなかった。チームは昨秋、U-19アジア選手権の準々決勝インドネシア戦に2-0で勝利し、ポーランド切符をもぎ取った。その試合後、U-20W杯の目標を聞かれた主将はハキハキとした口調で「ワールドユースで優勝したい」と言い切った。

 しかし、今大会のメンバー発表直前、出場権獲得に貢献したFW久保建英(FC東京)ら3選手のA代表招集が決まり、DF橋岡大樹(浦和)ら負傷者も間に合わなかった。戦力ダウンは否めなかったが、齊藤はメンバー発表後もブレることなく「優勝したい」と言い、開幕前の記者会見でも強気なメッセージを発信した。頼れる主将に導かれたチームは逆境を跳ね返し、決勝トーナメントに進出した。

「記者会見でも言いましたけど、ここまできたら50%くらいの確率で優勝できる可能性があると思っている。何でかと言うと、決勝トーナメントだから何が起きるか分からない。PK戦になってもPKで勝てる可能性もある。だからこそ、優勝を狙いたいなと思います」

 イタリア戦は引き分けでも2位通過が決まったが、ターンオーバーは行わず、チームは首位通過を狙った。守備面で際立ったのはもちろん、開始2分には積極的にミドルシュートを打ち、「勝ちに行く」という姿勢を示した齊藤。エクアドル、メキシコ、イタリアという難敵を相手に中2日で3試合連続フル出場。「プロになってから初めて」という連戦をタフに戦い抜いた。

 もちろん、大切なのはこの先のステージになるが、下馬評を覆すように「死の組」を無敗で戦い抜いた。「(試合に)出ている選手もいますけど、出ていない選手が練習、私生活からチームとして勝とうという気持ちを持った中で行動してくれているから僕らも頑張れるし、チーム一体になれていると思う。そこが日本の一番の良さだと思う」。主力と控えの垣根なく、勝利を目指す一体感が予選突破につながった。

 (取材・文 佐藤亜希子)