THAM YUAN YUAN via Pixabay

写真拡大

◆GoogleがHuaweiのAndroidサポートを一部停止のニュース

 GoogleがHuawei(ファーウェイ)のAndroidサポートを一部停止するというニュースが話題になっている(参照:ロイター)。アメリカと中国の貿易摩擦という理由もある。それ以前にHuaweiは、安全保障上の理由から問題視されてきた(BUSINESS INSIDER JAPAN)。最近も、オランダでファーウェイ製品の「バックドア」が発見されたというニュースもあった(参照:フォーブス ジャパン)。

 Android自体は、オープンソースのOSだから、その公開バージョンはHuaweiも自由に使える。一部停止は「Google Play」や「Google Chrome」「Gmail」「YouTube」「Google マップ」などのGoogle製ソフトウェアが対象となる。これらのGoogle製品は、Androidのユーザー体験と一体となっている。それらがないとAndroidの価値は大きく損なわれる(参照:Engadget 日本版)。

 Googleは、既に供給されているHuawei端末に対するセキュリティアップデートは提供すると発表している。しかし、Androidの事実上のエコシステムである「Google Play」や、各種Google製品が今後供給されなくなるのは痛い。欧米諸国や日本では、これらが入っていない端末は売れないだろう。

◆非Google Playのマーケットではどんな問題が?

 Android向けアプリのマーケットは「Google Play」だけではない。他にも存在しているが、「Google Play」ほどの規模のものはない。そうした小さなマーケットではどういった問題が起きるのか。

 まず、アプリの数が少ない。そして有名なアプリが存在しない。有名アプリがないと、その海賊版がはびこる。「アプリがある」と思って検索する人を狙い、罠のアプリが大量に登録されるからだ。

 現在の状況では、「Google Play」が入っていない端末のマーケットに、Androidアプリを登録する理由はあまりない。そもそも、課金や広告などでGoogleが提供する機能を利用しているアプリは、Google抜きの環境では動かない。大幅な改修が必要になる。

 また、開発者目線で言えば、「その他大勢」のマーケット向けにアプリをリリースするのは、コストがかさむ。

 複数のマーケットにアプリを登録する場合、そのそれぞれで作業が発生する。登録に10分かかるとして、10のアプリを、10のマーケットに登録して、月に1回アップデートすれば、16.6時間(1000分)の作業時間が必要になる。動作検証などもすれば、それだけの時間では済まない。その結果、大きなマーケット、つまり「Google Play」のみを対象として開発することになる。

 Huaweiが独自にエコシステムを作ったとしても、ある程度の規模を確立できなければ、開発者から無視される。あるいは中国市場向けに特化するのかもしれない。または、中国国内のアプリを従えて、新興国の市場を狙うという戦略を採るのかもしれない。

◆Huaweiという会社

 ここで少し、Huaweiという会社について触れておこう。

 Huawei Technologies Co., Ltd.(華為技術)は、中国深圳市に本社を置く会社だ。設立は1987年。携帯電話のインフラ用通信機器を開発する会社としてスタートした。当初は中国国内で活動をしていたが、2000年代以降は海外に事業を展開する。そして2012年には売上高でエリクソンを超えて世界最大の通信機器ベンダーとなる(参照:Wikipedia)。

 同社がAndroidスマートフォン市場に参入するのは2009年だ。同年2月に初となるAndroidスマートフォンおよび、T-Mobileとの提携を発表した。ただし、この端末事業はあくまで傍流だった。OEMとして端末を開発していたため、世間での知名度は低かった。その戦略を2013年に転換して、スマートフォン市場を取りに来た。