ミルナーがメッシとのやりとりを振り返っている【写真:Getty Images】

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「スペイン語でいろいろ言われたよ」 ミルナーがメッシとのやりとりを振り返る

 リバプールは現地時間6月1日にUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝を控えているが、元イングランド代表MFジェームズ・ミルナーは準決勝でバルセロナと対戦した際、苛立ったアルゼンチン代表FWリオネル・メッシに罵声を浴びせられていたことを明かし、批判を覚悟のうえでマッチアップしていたことを振り返っている。

 リバプールは5月7日にホームで行われたバルセロナとの準決勝第2戦をエジプト代表FWモハメド・サラー、ブラジル代表FWロベルト・フィルミーノが欠場という“飛車角落ち”の状況で4-0と圧勝を収め、2戦合計スコア4-3と壮絶な逆転突破を掴み取っていた。

 一方、英紙「デイリー・メール」が注目しているのは、敵地で0-3と敗れた第1戦でのミルナーとメッシの間で行われたやりとりだ。同メディアのインタビューに応じたミルナーは、強烈なタックルをお見舞いしたメッシに怒りをぶつけられていたことを明らかにしていた。

「彼は幸せではなかったようだね。ハーフタイムにトンネルを通る際、スペイン語でいろいろと言葉を浴びせられたよ。彼は僕を『Burro』と呼んでいた。マヌケ野郎という意味になるけど、スペインサッカーでは一般的に人を蹴る人間のことを表現するときに使われるようだ。僕は彼に大丈夫かどうか尋ねたんだが、反応はなかったね」

メッシが露わにした怒り 「お前があんなファウルをしたのは、僕に股抜きされたからだろ」

「彼は、実は僕がスペイン語を理解できることを知ってはいなかったろうけど、彼は僕に言ったんだ。『お前があんなファウルをしたのは、僕に股抜きされたからだろ』とね。そのとき僕は相手にせずに更衣室に戻ったけれど。それでも、僕には彼に対する感嘆しかないよ。彼を止めるためには、自分が愚か者に見えることを恐れてはならない。僕はなりきったよ。僕が彼にされた股抜きは何百万回と視聴されているわけだしね」

 ミルナーは、メッシが自身のタックルに怒りを滲ませていたことに把握した上で、世界最高の選手とやり合うためには、批判を受けることは覚悟の上であることを主張していた。

「あれほどの選手と対面する際は、やりたいようにはやらせてくれそうにない、と思い知らせなければならない。ただリズムを妨害することに専念する必要があるんだ。負傷はさせたくない。だが、フィジカルなゲームでもあるし、彼の調子を狂わせることに挑み続けるべきだ。それがメンタルのゲームでもあるのだから」

 結局、第1戦ではメッシに2ゴールを与えてしまう結果となったが、1失点も許されない厳しい状況下で迎えた第2戦では見事に完封してみせた。第1戦でリバプールがメッシに植え付けた守備の印象が、第2戦に活かされたとも考えることができそうだ。(Football ZONE web編集部)