23日、森保一監督はキリンチャレンジカップに臨む日本代表を発表した。この日本代表は6月5日のトリニダード・トバゴ戦、同10日のエルサルバドル戦を戦う。

会見の最後に森保監督は選手起用について、これまでは招集したメンバーにほぼ先発出場のチャンスを与えてきたが、「今回はまだ構想としては固まっていません」と、迷いを口にした。

今回招集されたのは27人。2試合で先発を全員入れ替えればフィールドプレーヤーは20人必要だが、今回は23人と3人多い。森保監督が全員先発という方針を維持しても、3人は外れることになる。また、先発メンバーをほぼ変えない可能性も考えられる。

そもそもこのキリンチャレンジカップのテーマは「戦術浸透」「ワールドカップ予選の準備」。となると、これまで招集したことのないメンバーを長時間使うことは、よほどの理由がない限りあり得ない。

となると初招集されたGK大迫敬介、DF中山雄太、MF久保建英の3人はベンチで控える時間が増えるはずだ。特に期待を集めている久保だが、森保監督は「チーム(FC東京)の中心となって存在感を見せている」と評価しつつも、「経験のある選手がいる中で彼が飛び抜けて追い越しているというわけではない」と厳しい目で見つめている。

もちろん、24日の発表でコパアメリカのメンバーに選ばれれば、起用されるチャンスはさらに広がる。ただし、今回のメンバーの中で力を発揮できてこそ、日本代表に定着できるというもの。

FC東京で久保が務める右サイドのライバルには堂安律、伊東純也がいて、トップ下でも香川真司、南野拓実がいるのだ。もちろん、そのポジション争いに久保が割って入ることができれば、森保監督にとっても日本代表にとっても大きな喜びになることは間違いない。

【文:森雅史/日本蹴球合同会社】