5位 エンツォ・ロイオディチェ(フランス/ディジョン) 550万ユーロ

 MF部門は、今夏の移籍市場で注目銘柄に挙がるポルトガルの2選手がトップ2を独占。A代表デビュー済みのジェドソン・フェルナンデスにはトッテナムやリヴァプールが、「新たなポール・ポグバ」と呼ばれるフロレンティーノ・ルイスにはレアル・マドリードやマンチェスター・Cが動向を注視しているとされる。いずれも今大会屈指の注目株であり、各ビッグクラブのスカウトたちも彼らのプレーからは目を離さないだろう。

 ただし、最も目を引くのは、3位に入ったイ・カンインかもしれない。「韓国の神童」と呼ばれる同選手は、今回の調査でアジア人選手として唯一のトップ5入りを果たした。10歳で韓国からスペインに渡り、バレンシアの下部組織に入団。昨年10月にトップチームデビューを果たし、17歳と253日という外国人としてのクラブ最年少出場記録を樹立した。『transfermarkt』による市場価値は750万ユーロ(約9億円)だが、クラブが設定した違約金は8000万ユーロ(約99億円)。かなり大きな違いだが、今回の“世界デビュー”を機にその差が一気に埋まる可能性もある。

▼FW

1位 ディエゴ・ライネス(メキシコ/ベティス) 1400万ユーロ
2位 ラファエル・レオン(ポルトガル/リール) 1200万ユーロ
2位 ムサ・ディアビ(フランス/パリ・サンジェルマン) 1200万ユーロ
4位 エセキエル・バルコ(アルゼンチン/アトランタ・ユナイテッド) 800万ユーロ
4位 フランシスコ・トリンカン(ポルトガル/ブラガ) 800万ユーロ
4位 ジョタ(ポルトガル/ベンフィカ) 800万ユーロ

 今回、各ポジションの最高評価額を比較したところ、最も低かったのがFWだった。やや意外な結果だが、だからといってタレント不足という訳ではない。1400万ユーロ(約17億円)で1位に輝いたディエゴ・ライネスは「メキシカン・メッシ」と呼ばれる逸材。さらに、2位のラファエル・レオンは「ポルトガル版ムバッペ」の異名をとり、同じく1200万ユーロ(約15億円)の評価額をつけるムサ・ディアビもスター軍団のパリ・サンジェルマンで今季公式戦4ゴール7アシストという結果を残した。

 800万ユーロ(約10億円)の評価額で並んだアルエンチンのエセキエル・バルコ、そして、ポルトガルのフランシスコ・トリンカンとジョタも実績十分の選手たちだ。バルコは昨年1月に推定1500万ドル(約16.5億円)というMLSの歴代最高額の移籍金でアトランタ・ユナイテッドに加入。ストライカーというよりもウイングや攻撃的MFを主戦場とする選手だが、非凡な得点感覚を備えている。一方、フランシスコ・トリンカンとジョタは、ポルトガルが優勝した昨年のU−19欧州選手権で共に5ゴールを挙げ、2人揃って大会得点王に輝いた。“欧州王者”の看板を背負って臨むU−20ワールドカップでも、得点王の有力候補となる。

※エセキエル・バルコは今大会MFの選手として登録されているが、『Transfermarkt』ではFW登録となっている。

(記事/Footmedia)