クイック・ジャパンvol.143(太田出版)

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一度は天国に旅立ったものの、2014年3月に新しい体を手に入れ、全国各地で音楽活動を開始。全国各地でライブを重ね、今年3月にメジャーデビューを果たす──というプロフィールのアーティスト「むぎ(猫)」。謎に包まれた彼(猫?)は、なぜ音楽活動を始めたのか? 2019年4月26日発売の『クイック・ジャパン』vol.143で、むぎ(猫)はこのように語っている。

「2014年の3月に天国から帰ってきて、しばらくは第二の“ニャン生”を謳歌してたんです。街を散歩したり、外の空気を楽しんだりしてました。その様子をツイッターにあげたりしていたらそれを見たある方に、うちでイベントをやるから出演してくれないかと言われたんです。そのお店の周年祭のイベントだったんですけど、出演するからにはただ立ってるだけじゃ面白くないので、カイヌシのゆうさくちゃんと相談して、じゃあ曲を作って歌おうとなったのがきっかけです」

影響を受けたアーティストとしてザ・ブルーハーツやKing Gnuの名前をあげるむぎ(猫)。メジャーデビューは、コツコツと重ねてきたライブ活動が実を結んだ結果だが、活動する上で大事にしていることは何なのか?

「お客さんを飽きさせないようにすることです。なので、ライブでは毎回なにかひとつ新しいことをやろうと思ってます。あと、ライブを作ったり音楽を作ったりするうえでは“わかりやすさ”を重視してます。むぎの歌詞の内容って複雑じゃなくて、順を追って聴けるようにしてるんです。初めて出会った方でもこの曲はこういうことを歌いたいんだとわかるようにしてます」

ライブでは、小道具を使ったり、小話を挟んだり、小芝居を入れたりと、常に観客を楽しませる工夫を惜しまないむぎ(猫)。メジャーデビューしたことで、これから一気に注目の存在になりそうだが、一番嬉しいのは、「ライブを見て優しい気持ちになった」と言われることだという。

「それを目指してますね。むぎはこういう見た目ですから、非現実的な体験をしてくれたらなとも思っていて。ライブを見た思い出が、見てくれた人の中で宝物のようになってくれたらと思ってます。(中略)メジャーデビューしたことでいろんな方が聴いてくださることになるので、これからどんどん“優しい人”を増やしていけるアーティストになりたいですね」

ともかく見た目のインパクトが抜群のむぎ(猫)。6月には初のワンマンライブも決定しており、一気に大ブレイクする展開も十分にありそうだ。

◆『クイック・ジャパン』vol.143(2019年4月26日発売/太田出版)