◆「この人はおとうさんとセックスしてた変な人なのよ」って…

 性的虐待の様子は小説「ファザーファッカー」「ダンシング・マザー」などで書いているわけですが、その後も、
「父親を誘惑するような女だからな」
 と元カレ(の中でも一番性格の悪い人)に言われたこともあるし、
「私があなたの本を読むと、妹が、『おにいちゃん、この人はおとうさんとセックスしてた変な人なのよ。こんな人の本、読んじゃだめ』と言うのですが、それでも私はあなたが好きですので、どうぞ私の大学の講演にお越しください」
 と言う手紙(書いたのは学長)をもらったこともあります(こんな手紙を読んで、私が「あら素敵、参りましょう」となるとでも……?)。

 その後編集者にレイプされると、
「やってもいいって思われたのでは」
「やりたい盛りだったんでしょうねえ」
「あいつ、好きだったんですよ」
 などと言われ……ここまで読んで、「この女の方が何かしてんじゃね?」と思われたあなた、裁判長側に足踏み込んでらっしゃいますよ〜。私がどのように見えたとしても、担当編集者が作家をマンションのエレベーターに引っ張り込んで自前の“短剣”を取り出し、「どうしたの?さあ舐めて」などと言ってもいいかって話です。

◆批判の声が上がる、いい時代になったなあ〜

 こんな私はこのニュースについて、
「なに言っちゃってんのこのおっさん」
「頭大丈夫か」
「みんなで裁判長をレイプだ!!」
 などの声が上がったと聞いて、いい時代になったなあ〜としみじみ思ったのでした。満足度が低すぎるようですが、小さな喜びを大切に暮らすのをモットーとしております。

 余談。「ファザーファッカー・ミュージカル」が、今年(2019年)9月初旬に東京芸術劇場で上演されます。養父が「♪オイが奪うはずやった処女〜」と繰り返し歌うシーンなどありますのでよろしければ!!

<文&イラスト/内田春菊>

【内田春菊】
漫画家、小説家、俳優、歌手。1984年漫画家デビュー。1994年『私たちは繁殖している』『ファザーファッカー』でBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。最近では自身の大腸がん・人工肛門の日々を描いた『がんまんが』『すとまんが』で大きな反響を集める。『ファザーファッカー』を実母の目線で描いた『ダンシング・マザー』を2018年に発表。