テニス、イタリア国際、男子シングルス1回戦。リターンを打つニック・キリオス(2019年5月14日撮影、資料写真)。(c)Andreas SOLARO / AFP

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【AFP=時事】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2019)は16日、男子シングルス2回戦が行われ、ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は椅子をコートに投げ入れるなどかんしゃくを起こした揚げ句、試合中にコートから出て行ったため失格となった。対戦相手のキャスパー・ルード(Casper Ruud、ノルウェー)は、キリオスが長期出場停止に値するとした。

 キリオスはインスタグラム(Instagram)の自身のアカウントに、「控えめに言ってもとても慌ただしい日だった。感情が先走って自分を見失ってしまった。きょうの会場の雰囲気はクレイジーだと言いたかっただけなんだ。試合放棄で終わってしまってかなり残念だ」と投稿している。

「ローマには申し訳ない。もしかしたらまた会えるかも」と続けたキリオスには、投稿後に罰金2万ユーロ(約250万円)、大会賞金およびこの大会で獲得したポイントの没収が言い渡された。

 予選勝者のルードに第1セットを3-6で奪われたキリオスは、第2セットを7-6(7-5)でものにしタイに戻したが、第3セット第2ゲームにフォアハンドが外れて相手にブレークバックを許し怒りに火がついた。

 24歳のキリオスは自身の集中を乱したとして観客をののしると、汚い言葉を吐きながらラケットをコートにたたきつけた。キリオスは観客に「俺がサーブをしているときに歩き回るな。分かったか?」と言ったという。

 これによりキリオスは、スポーツマンシップに反する行為でコードバイオレーションとゲームペナルティーを受け、審判はトーナメントレフェリーに連絡を入れた。

 キリオスは「俺は100パーセントを尽くしている。こんなクソみたいなことが起きている中でプレーしたくないんだ」と発言したという。その後キリオスはドリンクボトルを蹴り上げると、椅子をコートに投げ入れ、「終わりだ、クソったれ」と言いながら荷物をまとめた。

 キリオスは自身のツイッター(Twitter)にルードが勝利を喜ぶ映像を掲載し、泣き笑いを示す絵文字をつけて「ハハハハハ」と投稿した。

 ルードはキリオスについて「自業自得だと思う」とコメント。同日行われた3回戦で2009年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)王者ファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)に敗れたルードは、男子プロテニス協会(ATP)は措置を取るべきだとした。

「彼は自分がしたいことは何でもできると考えている。最初から気が立っていた。第3セットのあの場面で『そうなるだろうな』と思った。こんな状態では続けることはできないからね」「厳しい処分が科されるべきだ。これまでにも同様のことが他にあったのだから。最低でも6か月は出場停止となるべきだ」

 しかしキリオスが「史上最高の選手」とあがめるロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)はこの意見に反対の立場をとった。四大大会(グランドスラム)通算20勝を誇るフェデラーは、「個人的には出場停止処分は科されるべきではないと思う」と話した。

「彼はコートから立ち去った。彼が何をしたというのか? 椅子を傷つけた? 自分としてはそれだけで処分するのは不十分だと思う」

「彼が(同じようにコートを去った2017年の)上海マスターズ(2017 Shanghai Rolex Masters)の執行猶予中だったかどうかは分からない。もしそうだとしたら検討しなければならない。(矯正への)自然な経過をたどっているのであれば出場停止処分は科されるべきではないと思う」

「ポイントの没収と罰金だけで十分だ。彼は起きたことが間違っていると理解している」

【翻訳編集】AFPBB News