世界最大のファストフードチェーンであるマクドナルドは国によってメニューが微妙に異なることで知られていて、例えば「てりやきマックバーガー」や「月見バーガー」は日本でのみ提供されるメニューです。そんなマクドナルドハワイの店舗限定では、ハワイ発祥の麺料理である「サイミン」が提供されているとのこと。ハンバーガー屋であるマクドナルドで提供される麺料理とは一体どんな味なのか、めちゃくちゃ気になったので実際に食べに行ってみました。

Saimin

https://www.mcdonalds.com/us/en-us/product/saimin.html

やってきたのは、ハワイ・ホノルルのカラカウア通り沿いにあるマクドナルド



店の目の前にはワイキキビーチの白い砂浜と青い海が広がっていて、浮き輪やパラソルを抱えた人であふれていました。



店内の様子は日本の店舗とほとんど違いませんが、カウンターの前にタッチパネル付きの大きな機械があるのが特徴。クレジットカードなどによるキャッシュレス化が日本よりも進んでいるアメリカでは、クレジットカードを使って注文できる機械がファストフード店を中心に設置されていて、人間を介さずに注文を行うことが可能となっています。



カウンター向こうの調理場をのぞいてみると、特に日本と変わった様子はありません。



タッチパネルの機械で注文し、番号札を取って席について待機。



5分ほどで、店員が席までメニューを持ってきてくれました。ハンバーガーやポテトと並んたカップに入っているのがサイミンで、単品で2.99ドル(約330円)です。



フタを開けてのぞいてみるとこんな感じ。「の」の字が書かれた薄切りのかまぼことのりが1枚、少し分厚めの錦糸卵とチャーシューが数切れ入っています。サイミンは、日本のラーメンや中国の麺料理がハワイの中で独自進化を遂げて生まれたローカルフードといわれていて、確かに載っている具は日本の昔ながらのラーメンに近いものがあります。



「サイミンの麺をすするのに箸がないぞ……?」と思いましたが、プラスチック製のフォークとナイフが付属していたので、これで食べてみることに。



食べる前は「マクドナルドのラーメンだから、かなり味が濃いのでは?」と予想していたのですが、茶色く澄んだスープは実際に飲んでみるとめちゃくちゃあっさりしていました。かつお節や昆布で取った和風ダシのような風味があり、醤油の香りもわずかにするものの、味付けはかなり薄めで、ほとんどダシのうま味のみといったところ。ラーメンのスープというよりは関西風のうどんのつゆに近く、かなり優しい味でした。



つるっとした麺は小麦の香りはほとんどありません。日本のラーメンではコシのある中華麺が用いられますが、この麺の食感はかなり柔らかく、あっさりしたスープの優しいダシの風味も相まって、ラーメンというよりはそばに近い感じ。



具の中で唯一しっかりとした感触のあるチャーシューもかなり薄い味付けで、肉そのものの味はするものの、タレなどで強い味付けがされていないのが日本のラーメンと違うところ。具も麺もスープもかなりあっさりしていて、ポテトやハンバーガーなど味の濃いメニューを食べる合間合間に口をさっぱりさせるにはぴったりのメニューといえました。



なお、飲み物はカップに注がれて渡される日本と異なり、空のカップだけ渡されて、ドリンクバーで注ぐセルフスタイル。



ドリンクバーの機械の上には、マックカフェのドリンクの広告がありました。日本のマックカフェにもアイスカフェモカなどの似たメニューはありますが、ここでは「ストロベリーシェイク」「チョコレートシェイク」「バニラシェイク」にもシロップ漬けのチェリーとたっぷりのクリームを乗せた、いかにも高カロリーなドリンクも宣伝されていて、さすが成人肥満率が39.8%のアメリカといったところでした。