マーリンズ戦に先発したカブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

写真拡大

被安打1も4回6四球にブーイング、女房役「彼はスーパーなほど自信満々」も…

カブス 4-1 マーリンズ(日本時間10日・シカゴ)

 カブスダルビッシュ有投手は9日(日本時間10日)、本拠地マーリンズ戦で4回1安打7奪三振6四球と制球難に苦しみ、3勝目はならなかった。わずか1安打1失点に抑えながらも97球と球数が増え、5回を投げきれず。女房役を務めたテイラー・デービス捕手は地元ファンからブーイングも浴びた日本人右腕について、「クレイジーな話だが、必要ない時に完璧な球を投げようとするんだ」と異例の“苦言”を呈している。地元紙「シカゴ・トリビューン」が報じている。

 1失点ピッチングにも関わらず、本拠地リグレー・フィールドにブーイングが響いた。4回2死一塁の場面。リチャーズにこの日6つ目の四球を出したダルビッシュに地元ファンが怒りの声を上げた。

 その裏の攻撃、ダルビッシュは代打を送られ、被安打1にも関わらず降板となった。97球と球数がかさんだ日本人右腕に、これまで完全擁護を続けてきた女房役が異例の“苦言”を呈している。

「自分は彼が考えすぎているとは思わない。ただ心配しすぎなんだ。クレージーな話だけれど、彼は本当に、必要のない時に完璧なボールを投げたいとしているんだよ」

 記事によると、デービスはこう語ったという。ピンチではない場面で一球の精度にこだわりすぎるあまりに、制球を乱す結果を招いているというのだ。

 そして、ダルビッシュに何度も言い聞かせている言葉があると取材に対して明かしている。「いいかい、完璧な球を投げる必要がないくらいに君のボールは素晴らしいんだ」。気負いをなくすように、こう伝えているという。

 一方で、デービスはダルビッシュについて「スーパーなほど自信満々」と分析。その上で「自信の欠如があるとは思わない。自慢はしないんだけれど、彼は自分が優秀だと知っているんだよ」と記事の中で証言している。

 ダルビッシュの絶大な自信は健在。しかし……完璧を求めるあまり制球を乱していると女房役は分析している。今季メジャー最多の33四球を記録している男は、文句なしの快投でファンの信頼を勝ち取るしかない。(Full-Count編集部)