安倍晋三政権が、10月からの強行を狙う消費税の増税まで5カ月足らずとなりました。

 2014年4月の8%への前回の増税以来の消費の低迷に加え、中国経済の減速や米中の貿易摩擦に伴う輸出の落ち込みで、国民生活の悪化と日本経済の不振はいよいよ明らかになっています。こうした中で消費税を10%に増税すれば、暮らしも経済も破綻します。7月の参院選挙で増税計画を断念させる厳しい審判を下すとともに、安倍政権を退陣に追い込もうではありませんか。

増税で消費の縮小は必至

 日本経済の状況は、政府の月例経済報告や景気動向指数でさえ、「輸出や生産の一部に弱さも見られる」とか「下方への局面変化」と認めざるをえません。来週発表予定の3月の景気動向指数では「悪化」と判断を後退させるのではないかと言われています。

 自民党の萩生田光一幹事長代行も4月半ばのインターネット番組で6月の日本銀行の短観(7月1日公表予定)の結果次第では増税延期もありうると示唆しました。

 ところが安倍首相は、08年の「リーマン・ショック級」の事態でも起こらない限り、増税計画は変えないと言い張ります。菅義偉官房長官も1日のBS番組で、増税ができるよう環境を整えていくと、増税に固執しました。加藤勝信自民党総務会長も4月30日、訪米中の記者会見で「予定通り引き上げるのは当然」と主張しました。

 もともと低所得者ほど負担が重い消費税を増税すれば、暮らしはいっそう悪化し、消費はますます低迷します。国内総生産(GDP)の約6割を占める個人消費が落ち込めば、経済はさらに縮小します。

 現に、安倍首相が12年末に政権に復帰した後、「経済再生」を最優先するといいながら、14年4月に消費税を増税したため、14年4〜6月期は大幅なマイナス成長となりました。その結果、安倍政権も、15年10月に予定した10%への増税を2回にわたり延期しなければなりませんでした。

 家計の消費支出は、増税前に比べ、年間25万円も落ち込んでいます。安倍政権は今回の増税にあたって「十二分の対策」をとると称して、食料品などの税率を据え置く複数税率の導入やキャッシュレス決済時のポイント還元、「プレミアム付き」商品券の発行などに巨額の経費を投じます。複雑怪奇な仕組みは混乱を招くだけです。

 安倍政権は、増税でいただいたものは「すべてお返しする」といいます。「お返し」するぐらいなら、増税しなければいいだけです。

 それでなくても、安倍政権が増税前の値上げを推奨したため、乳製品や加工食品の値上げが、すでに家計を直撃しています。百害あって一利もない、消費税の増税は中止すべきです。

消費税に頼らない道を

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは4月初めの「不安出(い)ずる国、日本の消費増税」と題する社説で、「安倍首相の増税は自分で自分の首を絞めることになるだろう」と指摘しました。

 自民党は最近も、「消費税でくらしが変わります。万全の対策で景気をささえます」という資料を作成し、増税強行に躍起です。

 安倍政権を退陣させ、消費税に頼らない、財政・税制の仕組みに転換していくことが急務です。