Xperia 1はクリエイターの思いを実現・刺激する! ソニーの成熟技術を結集した新しいスマートフォンの在り方

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ソニーモバイルコミュニケーションズは4月16日、記者向けに最新フラグシップスマートフォン「Xperia 1」を公開した。


「Xperia 1」のコンセプトはソニーがもつ映像技術を凝縮し、クリエイターの思いを伝えること。

「好きを極めたい人々に、想像を超えたエクスペリエンスを」
としている。

発売は2019年初夏を予定しており、これまでのXperiaシリーズ同様、大手キャリアから2019年夏モデルとして発売が見込まれている。

さて、冒頭のXperia 1のコンセプトだが、
一般の方には、今ひとつ伝わり辛いのではないかと思う。

カメラ機能や表示部分に関しては、他社も独自の進化を進めており、各社の差が僅かであり、競争激化している分野でもある。

他社モデルとXperia 1の違い。
それは「進化」と「成熟」にあるのではないかと思う。

「進化」を掲げているのが、海外メーカーなどが主体となる既存のモデルだ。
海外メーカー製のハイエンドスマートフォンのトレンドは、“2つ以上”のカメラを搭載したマルチカメラ構成だ。
標準カメラのほかに8倍ズームや10倍ズームを実現した望遠撮影に特化したカメラや超広角レンズを搭載することで、他社よりも撮影領域が拡張することでアピールをしている。


OPPOが技術発表した10倍ズーム搭載スマートフォン

もう一つは、表示デバイスの進化だ。
先進性だけでなく、耐久性の面でもなにかと話題となっている“折りたたみ式ディスプレイ”を搭載する“フォルダブル”スマートフォンがそれにあたるだろう。


シャープが技術発表したフォルダブルOLED。折りたたみ可能な有機ELパネル

従来のスマートフォンと同等サイズでありながら、折り畳んだ画面を開くことでタブレットサイズまで画面を拡張できるというもので、大画面と携帯性の両立を実現する。

今や新しいデバイスの開発と、新技術の導入がスマートフォンの個性を作る要素なっている。
一方で、新しい技術の採用がコスト増となっていることも事実だ。
いまやハイエンドスマートフォンは10万円を超えるモデルが当たり前となりつつあるからだ。


では、「成熟」を体現したXperia 1はどうだろうか?
カメラはシリーズ初の「トリプルレンズカメラ」を搭載する。
・標準レンズは26mm F1.6、光学式手ブレ補正搭載
・望遠レンズは52mm F2.4、光学式手ブレ補正搭載
・超広角レンズは16mm F2.4
画素数はいずれも約1220万画素である。イメージセンサーサイズやパーツ名は非公開だ。

カメラに関しては、Xperia 1も搭載する望遠レンズの焦点距離は控えめだがトレンドには準じたトリプルレンズカメラ構成となっている。

静止画撮影においては、
超広角からポートレート撮影に最適な焦点距離までをカバーしているため、
「撮りたいものの全体が入らなかった」
「もう少し大きく写したかった」
こうした不満点は解消されている。


左が瞳AFを搭載したXperia 1、右が従来の顔認識AF

さらにミラーレスカメラ「α(アルファ)」シリーズでお馴染みの機能である、人の目でピントを合わせが可能な「瞳AF」をスマートフォンでは世界初搭載する。
新しい機能が一つ増えて、撮影が難しくなった?
そう思う方もいるかも知れないが、「瞳AF」はカメラを人物に向ければ瞳を自動で認識して追従するので、今までもよりも手間なく、より高いピント精度の写真を撮れるようになる機能なので安心して欲しい。

動画撮影では、
FHD(1920×1080ドット)の撮影のほかに、4K(3840×1080ドット)解像度や4K HDR(ハイダイナミックレンジ)撮影も可能である。


■Xperia1をシネマカメラ化「Cinema Pro」がクリエイターマインドを刺激
こうした標準カメラの撮影機能だけでなく、新たに「Cinema Pro」カメラアプリを搭載する。
Cinema Proとは、
簡単に説明すると、映画館でお馴染みの横に広い21:9のアスペクト比で動画撮影が可能なアプリである。


しかしながらCinema Proの機能は、クリエイター向けの本格的なものだ。
ベースとなる技術はプロ向け機材のCineAltaカメラ「VENICE」なのだという。
映画の質感や色表現をスマートフォンでも実現するというもので、柔らかいトーンで記録された映像は映画の雰囲気そのものとなる。

Cinema Proでは、こうした映画の雰囲気を実現するために映画の標準フレームレートの24fpsでの撮影を選択することができる。さらに、HDR機能を使って白飛びを抑えたリアルな映像も記録可能だ。

最大解像度は、上下がクロップされた4K(3840×1644ドット)と2K(2520×1080ドット)から選べる。

4Kに関しては標準カメラより写る範囲の上下が狭くなっているが、映像の記録処理が軽くなった部分をHDR処理機能に割り振っているようで、標準カメラではできなかった4K 解像度において30fpsのHDR撮影を可能としている。

Xperia 1を持ったなら、
滑らかなフレームレートのHDR撮影目的でCinema Proを使ってみるのも良いだろう。

Cinema Proは基本がオート撮影だ。
しかし、クリエイター向けの機能として
・マニュアルフォーカス
・マニュアル露出
・マニュアルホワイトバランス(ホワイトバランス固定)
などの設定が可能となっている。
設定項目はCineAltaカメラに近いものとなっているため、サブカメラとしての利用や映像製作の練習用に利用してみるという使い方もできそうだ。

手ブレ補正機能は、Xperia 1のもつ光学式手ブレ補正や電子手ブレ補正が利用できるほか、手ブレ補正機能をオフにしてスマートフォン用のスタビライザーを使えば、手持ちで使える本格的なシネマカメラになりそうである。


■「クリエイターの思いを伝える」21:9の4K HDR有機ELとクリエイターモード
カメラに関しては、ソニーの「α」シリーズと「CineAlta」シリーズの技術を盛り込んだ本格的なカメラといっていいだろう。

こうした技術連携は、他社にはない強みである。
それと同時に、身近なカメラとも言えるiPhoneで映画を撮影するという需要に対して、本格的な映画撮影機能を搭載することでプロシューマーにもアピールできる製品を目指している。

Cinema Proカメラがサポートする21:9というアスペクト比は、Xperia 1の画面そのものが21:9であることに起因している。

「クリエイターの思いを伝える」
このXperia 1のコンセプトは、映画を黒帯なしのフルスクリーンで楽しめる21:9の4K HDR有機ELディスプレイを搭載していることで具現化されているのだ。

他社のフォルダブルやノッチ付きの最先端デバイスの使い方とは異なり、ソニーはシンプルに表示デバイスの可能性を追求した結果、21:9というアスペクト比を採用している。

大画面で楽しむ映像体験は、ブラビアで培った美しい色再現や豊かなコントラストなどを再現するHDRリマスターなど映像エンジンの高画質化機能・色再現機能がある。またカメラ機能同様に、基準となる製品および技術を自社で保有していることがソニーの強みでもある。

Xperia 1では、そのソニーのクオリティーがブレずに保たれているのである。


Xperia 1では、新たに業務用のモニターを再現する「クリエイターモード」も搭載している。
映像製作では、色再現が統一されたマスターモニターで最終調整を行う。
そのマスターモニターの色・輝度(HDR)をXperia 1上で再現するのがクリエイターモードなのである。

一般的にテレビでは、映像が綺麗に見えるよう、後から色やコントラストを調整している。
テレビの設定項目を見れば、風景が綺麗に見えるモードや映画モードなど、表示モードがいくつか選択できる。

これらの表示モードの映像は、クリエイターが調整したものとは異なる。
映像の調整室とは異なり、部屋の明るさや照明の色温度が家庭によって違いがあるため、一般のテレビではより鮮やかに、より鮮明に見える映像に調整しているのである。

クリエイターモードでは、そうした演出を廃除し、本来の撮影された映像がもつ色合いや階調を再現するためのモードなのである。

映画ファンならその誇張のない緻密な色合いを体感するのも楽しみの一つに違いない。
またクリエイターが映画制作や撮影を勉強する上でも、十分に使えるのではないかと思う。


このクリエイターモードは、よくあるマスターモニター“風“のモードではない。
本格的に作り込まれたものであり、ソニーは映像製作現場でワイヤレスモニターとしてXperia 1の利用を提案していきたいとしている。

スマートフォンをマスターモニターにする必要はあるのか?
そう思われるかもしれないが、そこには大きなメリットがある。


スマートフォンは、小型で尚かつバッテリーで動作するため運用が簡単なのである。
また、監督や製作スタッフ以外にも、役者や衣装やメイクスタップも逐一映像の確認ができれば撮影のクオリティーを上げることにも繋がるからだ。

このように、Xperia 1は、
ソニーが持つ「成熟した技術」を凝縮した新たなスマートフォンの形なのである。

これは“フラグシップ”モデルだからこそ実現できた構成あり、次なるユーザーがスマートフォンに求めるニーズを生み出す実験機のもなるだろう。
執筆  mi2_303