現代サッカー界の最高峰に君臨しているC・ロナウドだが、そのことへの重圧を感じているようだ。 (C) Getty Images

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 昨夏に9シーズンという蜜月の時を過ごしたレアル・マドリーを離れ、電撃的にユベントスに加わったポルトガル代表FWクリスチアーノ・ロナウド。そのイタリアでの1年目が間もなく終わりを迎えようとしている。

 自身初挑戦となったセリエAでC・ロナウドは、第4節に初ゴールを決めてから量産態勢に入り、ここまで得点ランクトップのファビオ・クアリアレッラと2点差の21ゴールを決めている。この大エースの活躍もあって、ユーベは前人未到のセリエA8連覇を達成した。

 その一方で最も期待されていたチャンピオンズ・リーグのタイトルをもたらせなかったため、C・ロナウドに対して一部のイタリア・メディアから痛烈なバッシングが飛んだ。

 何かに失敗すれば、辛辣な批判を受けるフットボール界で、リオネル・メッシとともに約10年に渡ってトップランナーに君臨してきたC・ロナウドは、自身を取り巻く厳しい環境への本音をスペイン紙『El Pais』のインタビュー内で漏らしている。

「毎シーズンにように自分がどれだけ優れているかを証明しなければいけないことに、イライラしているよ。この状況は簡単ではないんだ。みんなに何かを証明しなければいけないと過度なプレッシャーを感じているし、『クリス、君は明日も勝たなければいけない』という状況に辟易している。だから『もう構わないでくれ!』って言う時が来たと思っている」
 
 日々受けている過度なプレッシャーとの戦いでの疲弊を吐露したC・ロナウドは、さらに自身を疎む“ヘイター”たちへ言葉を送っている。

「彼らは僕のことを完璧な人間と考えている。まるで成功とお金を手にしたことで、何も問題がなく、悲しがったりしないロボット人間のようにね。僕はそんな人間ではないよ。そういう人たちは、僕がペナルティーキックを外したり、重要な試合で大きなミスすることを待ち焦がれていることも理解しているよ。でも、これが僕の人生で、これを乗り越えなければいけない。その準備は常にできている」

 また、ユーベでのプレーについては、「僕は完璧に馴染んでいるし、プレーを通じて僕がクリスチアーノ・ロナウドであることを見せることができていると思う」とも語り、最後にこう言い放ってみせた。

「誰もが『もうおしまいだ』とか『アイツは33歳や34歳、35歳で、もうやめるべきだった』って言い続けている。でも、僕はまだまだ君たちを驚かせたいんだ。それが僕にとっての新たなモチベーションだ」

 34歳となっても、圧倒的な得点スキルに衰えは見られない。はたして、C・ロナウドは、何歳までプレーを続けるのか――。少なくともあと数年は、トップシーズンでネットを揺らし続ける姿を見せてくれることだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部