裁定が波紋を呼んでいるケンタッキー・ダービー【写真:Getty Images】

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1位入線馬が審議の末に降着に…裁定に海外ファンからは不満噴出

 競馬の米国3冠レースの第1戦、ケンタッキーダービーが4日(日本時間5日)、チャーチルダウンズ競馬場で19頭によって争われ、ルイス・サエス騎手騎乗のマキシマムセキュリティが1位で入線したが、4コーナーで後続の進路を妨害したとして降着処分に。2位で入線したカントリーハウスが繰り上がりで優勝となった。米メディアはマキシマムセキュリティが4コーナーで膨れ、降着の原因となったシーンを動画で公開。ファンからは「誤審だよ」「良い判断ではなかった」などの声が続々と上がっている。

 日本からもマスターフェンサーが出走(6着)し、馬券が発売されたケンタッキーダービー。1位入選馬が降着し、11番人気のカントリーハウスが1着となったことで、3連単は1629万8210円という大波乱となったが、現地ではこの裁定が波紋を呼んでいる。

 問題のシーンは4角だった。先手を取り、軽快に逃げていたマキシマムセキュリティだが、泥んこ馬場の内側を避けるように外に膨らんだところで、後続の進路を邪魔するような形に。マキシマムセキュリティの脚色は最後まで衰えず、そのまま押し切ったのだが、レース後には審議となり、後続馬への進路妨害が認められ、17着に降着に。カントリーハウスが繰り上がりで優勝となった。

 米放送局「NBCスポーツ」は公式ツイッターで「マキシマムセキュリティを降着させ、カントリーハウスをケンタッキーダービー勝者とした歴史的調査の説明」とつづり、検証動画を公開。4コーナーのシーンを拡大する形でフォーカスしている。

「マキシマムセキュリティは勝者たるべき」

 すると、投稿にはファンからの裁定への不満の声が殺到している。

「誤審だよ。マキシマムセキュリティは自分から見ても世界的にも勝者だ」
「最高の馬がつまらない理由で追い出された。競技にとって良い決断ではなかった」
「目的があってしたのではないだろう。トラックはひどかった」
「それがレースだろう。マキシマムセキュリティに勝利を返還するんだ」
「荒れた馬場では荒れたレースになる。マキシマムセキュリティは勝者たるべき」

 確かに後続の進路を塞いだようにも見えるが、大きな影響を与えたかどうかは非常に判断の難しい場面ではある。25分の審議の末の歴史的な降着劇。異論が噴出する後味の悪い結末となってしまった。(THE ANSWER編集部)