5月5日、東京競馬場ではGINHKマイルC(芝1600m)が行なわれる。

 3歳限定のマイル戦となるこのレース。24回目となる今年は、”令和最初のGI”としても注目を集めている

 今回のメンバーの中では、グランアレグリア(牝3歳/美浦・藤沢和雄厩舎)、アドマイヤマーズ(牡3歳/栗東・友道康夫厩舎)、ダノンチェイサー(牡3歳/栗東・池江泰寿厩舎)の3頭が”3強”と見られている。まずは、そんな3頭のプロフィールを簡単におさらいしてみよう。

 グランアレグリアは前走のGI桜花賞(阪神・芝1600m)を制覇。同レースは約3カ月半ぶりの出走となったが、1分32秒7のレースレコードで2馬身半差の圧勝を見せている。

 アドマイヤマーズは昨年の最優秀2歳牡馬。昨年、デビューから4連勝でGI朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)を勝利したものの、今年に入ってからはGII共同通信杯(東京・芝1800m)2着、GIII皐月賞(中山・芝2000m)4着と連敗している。

 ダノンチェイサーはGIIIきさらぎ賞(京都・芝1800m)の勝ち馬。GIII1勝と、上記2頭に比べて実績は劣るが、当歳時のセレクトセールで、2億7000万円(税込)で落札されたという良血馬だ。

 この3頭で、筆者がもっとも勝利に近いと見ているのが、グランアレグリアだ。


桜花賞で圧勝し、NHKマイルCに臨むグランアレグリア なんといっても桜花賞の内容が秀逸で、3番手追走から第4コーナーで早めに先頭に立ち、後続を寄せつけることなく押し切った。先行しながらも上がり3Fは33秒3というすばらしい瞬発力を見せ、前述のように勝ちタイムは、前年のアーモンドアイの1分33秒1を0秒4上回るレースレコード。優秀な時計はもちろん、楽勝とも言える余裕たっぷりの勝利は歴代の桜花賞馬でも上位に入る強さで、牡馬も含めた”現役3歳馬・最強マイラー”と言ってもいいだろう。

 過去23回のNHKマイルCで、牝馬の出走は46頭。そのうち1997年のシーキングザパール、2005年のラインクラフト、2007年のピンクカメオ、2016年のメジャーエンブレム、2017年のアエロリットと5頭が勝利し、3頭が2着、4頭が3着に入っている。桜花賞馬の出走は2005年ラインクラフト以来となるが、同馬は見事に勝利。また、同年に出走した桜花賞3着馬デアリングハートも、10番人気ながら2着に入り、牝馬のワンツーとなっている。

 その他、ピンクカメオは14着から、メジャーエンブレムは4着から、アエロリットは5着からと、桜花賞で敗れた馬の巻き返しも多い。桜花賞からの参戦は信頼度が高いと言えるだろう。実力的にもローテーション的にも、グランアレグリアの中心は揺るがなそうだ。

 2番手にはダノンチェイサーを挙げたい。前述のように実績的には劣るが、勝利したきさらぎ賞で破ったタガノディアマンテ(2着)は皐月賞で0秒8差の6着、ランスオブプラーナ(3着)はGIII毎日杯を勝利、メイショウテンゲン(5着)はのちにGII弥生賞を制するなど、強いメンバーがそろったレベルの高いレースだった。

 そのレースで、2番手追走から2馬身差をつけて快勝。「即GI級」と思わせるほどのものではなかったが、ダノンチェイサーにはそこからの成長力が期待できる。

 それを裏付けるのが同馬の血統だ。父はグランアレグリアと同じディープインパクトで、産駒は2014年ミッキーアイル、2018年ケイアイノーテックと、NHKマイルCで2頭の勝ち馬が出ている。ミッキーアイルとは母の父ロックオブジブラルタルが同じで、そのロックオブジブラルタルは英2000ギニー(芝約1600m)の勝ち馬。また、母サミターは”アイルランドの桜花賞”とも言える愛1000ギニー(芝約1600m)の勝ち馬で、NHKマイルCには相応しい血統と言える。

 同馬は前走のきさらぎ賞から3カ月ぶりの出走となるが、滋賀県にある外厩・ノーザンファームしがらきでビッシリと鍛えられてきた。今年のGIレースは、桜花賞(グランアレグリア)、皐月賞(サートゥルナーリア)、天皇賞・春(フィエールマン)と、前走から3カ月以上の間隔だった馬が多く、前哨戦を使わず外厩で仕上げてGIで結果を出すというのが、最近のトレンドだ。このレースも同様の結果に収まるのかに注目したい。