久しぶりの福山雅治主演で企業ものと聞いて期待してみたら、イマイチ面白くなかった。原因は主演の福山のキャラクターをコミカルに描こうとしているのに、肝心の福山の演技力に問題があって、1人だけ浮いているから白けるのである。もっとドドド―ッとシリアスに演じさせればよかったのだ。顔芸が下手くそである。

三友銀行蒲田支店長への辞令が出た片岡洋(福山雅治)は栄転を喜んでいたら、実は12支店が廃行と決まっている中の1つが蒲田支店だった。本部のやり手常務の横山輝生(三上博史)は彼らを集めて「頑張るな」と命じる。蒲田支店のノルマは100億円の達成というとんでもない数字で、達成できないように設定してあるのだ。どうやら蒲田の副支店長・真山徹(香川照之)はスパイらしい。

横山常務に「100億達成したら廃行を撤回してほしい」と直訴した片岡は、巨大組織の本部に対して下克上の闘争を開始する(らしい)。一見無表情に見えるが、実は腹の中で何を考えているのかわからない常務を演じる三上博史がうまい。勿論、曲者に違いない蒲田支店の副支店長・真山の香川照之も相変わらず存在感がある。

中小企業の親父たちの苦境に心を寄せる蒲田支店の若い行員・滝川晃司(神木隆之介)が、恐らく、本部の理不尽さに抵抗する最先端の現場の良心として描かれるのだろう。検査部次長(小手伸也)の傲慢ぶりと接待側の昼飯のディテールがおかしい。(放送2019年4月21日21時〜)

(黄蘭)