「ダメだ。ダメだ。お前の演技には魂が見えない。もっとちゃんと気持ちを作れ」

倉田先生(柄本佑)のなつ(広瀬すず)の芝居へのダメ出しは続く。そこにいた天陽が倉田の言葉に反発する。「魂なんて見えませんよ。どこに見えるんですか」

倉田は天陽を睨みながら「なにが言いたいんだ」と迫る。「気持ちを入れろとか魂を込めろっていわれても、そんなものわからないと言っているんです」

稽古場は険悪な雰囲気になり、睨み合う倉田と天陽に、なつは気まずいと息をのむ。「なっちゃんのままではだめなんですか。ほかの魂を作らなくてはいけないんですか」

そういって後に引かない天陽に、"番長"の門倉(板橋駿谷)が「おい! わかったような口をきくんじゃねえよ」と天陽の胸ぐらをつかむ。すると、意外にも倉田先生が門倉を制して、「彼の言う通りだ。彼はよく分かっている。俺の言いたいことも、ほぼ彼と同じことだ。登場人物の気持ちや魂なんて、どこにもないんだ」あっさりと天陽を認める。

泰樹に遠慮して、農協に牛乳を売ることをためらう天陽の一家

倉田先生は、なつの芝居は台本の人物像をまねしようとしているだけで、なつ自身の気持ちや魂を動かしていないのだと言い、自分はしばらく稽古には口をはさまないと出て行った。

残された部員たちは、倉田が語ったことの意味が分かったような顔をして盛り上がっているなか、なつは台本をぎゅっと掴み、「芝居ってこんなに難しかったのか。表現って難しい」としみじみ思うのだった。

そのころ、農協に努める柴田牧場の剛男(藤木直人)は、近所の農家・山田正治(戸次重幸)とタミ(小林綾子)夫婦に、農協が管理して牛乳をメーカーに売る方針を説明するが、正治は集落の長老・泰樹(草刈正雄)が反対していると懸念する。(NHK総合あさ8時)