2012年にモナコで開かれたIHO総会の様子(資料写真)=(聯合ニュース)

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【東京、ソウル聯合ニュース】韓国と日本、北朝鮮は9日(現地時間)、英国・ロンドンで非公式協議を行い、「東海」と「日本海」の併記問題について話し合った。韓国外交部の金仁チョル(キム・インチョル)報道官が11日の定例会見で明らかにした。

 今回の協議は、2017年4月に開かれた国際水路機関(IHO)の総会で「日本海」を単独表記している地図の改訂について協議を行うことを決めてから初めて開かれた。

 韓国外交部などによると、今回の協議には韓国、日本、北朝鮮の外交当局の局長級関係者が出席し、米国、英国の関係者も同席した。

 金報道官は「包括的で率直な意見交換が行われた」としながら、20年4月末に開催されるIHO総会への提出を目標に結果報告書が準備される計画だと説明した。

 世界の海域の境界や名称を記載し、地図制作の指針となるIHOの標準海図集「大洋と海の境界」には、1929年の初版から現行版(1953年)まで東海が「日本海」と表記されている。

 韓国政府は「東海」と単独表記すべきとの立場を表明しているが、改訂の議論を進める間は東海と日本海を併記するよう主張している。一方、北朝鮮は「朝鮮東海」の表記を求めているようだ。

 外交部の当局者は「日本海の単独表記は受け入れられないという面では、北朝鮮と違いはない」と述べた。

 これに対し、日本政府は「日本海」が唯一の呼称だとする主張を曲げていない。

 日本は協議に応じないことで韓国側の主張が受け入れられる可能性を懸念し、やむを得ず方針を変更したようだ。

 韓国と日本、北朝鮮は今夏に開かれるIHO理事会などで追加協議を行う立場だとされるが、意見の隔たりが大きいため来年2月の総会までに妥協点を見いだすのは難しいとの見方が支配的だ。