ミニストップの2019年2月期決算は、営業損益が5億5,100万円の赤字となったことが11日、明らかになった。営業損失が出たのは上場以来初めてとなり、ベトナムの創業赤字が膨らんだことや、下期の売り上げが計画を下回ったことなどが響いたもようだ。

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 2019年2月期決算の営業収入は前期比0.8%減の2,053億400万円。営業損益は前期の1,000万円の黒字から5億5,100万円の赤字となった。経常利益は同37.2%減の7億4,800万円、純損失は9億1,600万円に上った。純損失は2期連続。

 チェーン全店の1日当たりの売上高は前期に比べ、1.1%の減となり、既存店の1日当たりの売り上げも1.8%の減少を記録した。既存店の平均客単価は0.9%伸びたものの、1日当たりの客数は2.7%の落ち込みを示している。商品別の1日当たりの売り上げは前期よりコンビニエンスストア商品が2.0%、店内加工商品が0.9%少なくなった。

 ミニストップは、発注の仕方を大きく変えるなどしたため、オペレーションに負荷がかかり弁当などの主力商品の売り込みに十分な力を注げなかったことで、特に下期で売上高と売上総利益率が計画を下回ったとしている。さらにベトナムで総菜、弁当の製造工場、物流倉庫を立ち上げるなどして本格化させたコンビニ事業の収益改善が遅れたことも響いたという。

 その一方で、7、8月の記録的な猛暑の影響で冷凍食品の売り上げが伸びたことに加え、市場の変化に対応した商品づくりを進めたサラダが好調を維持した。下期からは品ぞろえ、陳列位置の変更など売り場の再編集を進めたほか、自動補充システムの運用を始めるなど売り上げ向上に向けた取り組みをスタートさせている。

 2019年度の国内新規出店は40店ほどにとどめ、200店前後を閉鎖する計画。2020年2月末の国内店舗数は2,000店余りになる。2020年2月期は、営業収入2,100億円、営業利益14億円、経常利益23億円、純利益5,000万円を見込んでいる。