4月14日、中山競馬場で3歳牡馬クラシックレースの第1弾・GI皐月賞(芝2000m)が行なわれる。

 人気を集めそうなのはサートゥルナーリア(牡3歳/栗東・角居勝彦厩舎)だ。同馬はデビューから3戦3勝。皐月賞と同じ舞台で行なわれた昨年末のGIホープフルS(中山・芝2000m)では、好位の追走から楽な手応えで馬群を割り、2着馬に1馬身半の差をつける完勝だった。

 今回はそれ以来、約3カ月半ぶり(中14週)の出走となることが大きなカギになる。過去の皐月賞で、その年に未出走だった馬が勝った例はひとつもない。過去30年でそれに該当する8頭は、2017年のレイデオロ(5着)など、すべて5着以下という成績。それらの馬は、故障など何らかの問題でレースを使えなかったというケースが多く、”予定通りのぶっつけ本番”で臨むサートゥルナーリアとは事情が違うものの、嫌なデータであることに変わりはない。

 先週のGI桜花賞を勝利したグランアレグリアは、今回のサートゥルナーリアより長い111日ぶり(中15週)の出走だったが、牝馬のほうが仕上がりやすい傾向があるし、デビュー当初から圧倒的なパフォーマンスを見せていて他馬とは力が違っていた。サートゥルナーリアは確かに強いが、それほど抜けた存在ではないと見ている。

 そこで狙いたいのがダノンキングリー(牡3歳/美浦・萩原清厩舎)だ。


2着に1馬身1/4差をつけて共同通信杯を制したダノンキングリー(右)

 同馬もサートゥルナーリアと同じく3戦3勝の負け知らずで、前走のGIII共同通信杯(東京・芝1800m)も勝利している。近年、共同通信杯は「皐月賞のステップレース」としての注目度が高まっており、過去10年の皐月賞勝ち馬ではGIIスプリングS(中山・芝1800m)と共に4勝で最多タイ。2012年ゴールドシップ、2014年イスラボニータ、2015年ドゥラメンテ、2016年ディーマジェスティと、4頭が勝ち馬になっている。ちなみにゴールドシップを除く3頭は、ダノンキングリーと同じ関東所属馬だ。

 ダノンキングリーはディープインパクト産駒で、半兄にJpnIJBCスプリント(川崎・ダート1400m)を制したダノンレジェンドがいる血統。ややスピード寄りの印象で、1800m以下のレースしか経験がないため距離に不安を感じるかもしれない。

 だが、ディープインパクト産駒では2017年の皐月賞勝ち馬であるアルアインが、母がダート7F(約1400m)の米GIBCフィリー&メアスプリントを勝った”米チャンピオンスプリンター”のドバイマジェスティと、本馬と同じような血統背景を持つ馬だった。もともとディープインパクト産駒の活躍馬には、母がスプリンターでも距離をこなす馬が多いため、これはあまり気にする必要はないだろう。

 ダノンキングリーは中山コースで行なわれた、ひいらぎ賞(芝1600m)で3馬身半差の圧勝を見せており、コース適性は十分。前走は上がり3F32秒9という瞬発力を見せているが、今年の出走予定馬で32秒台を出したことがあるのはこの馬1頭だけ。3番手くらいから競馬ができる自在性は皐月賞向きでもあるので、「打倒・サートゥルナーリア」はこの馬に託したい。

 もう1頭、血統的注目馬を挙げるとすればブレイキングドーン(牡3歳/栗東・中竹和也厩舎)だ。父ヴィクトワールピサ、祖父ネオユニヴァースともに皐月賞馬で、勝てば史上初の「皐月賞父仔3代制覇」という快挙となる。 さらに母系を見ると、3代母アグネスセレーネーの半弟アグネスタキオンも皐月賞馬で、皐月賞にゆかりの深い血統の持ち主だ。新馬戦以後は3戦して勝利がないが、この舞台で”血が騒ぐ”のに相応しい馬だけに、前述の2頭と共にチェックしておこう。