今遠征では2試合で5失点。ただ、2失点を喫したこのドイツ戦は改善の跡が見られた。(C)Getty Images

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 現地時間4月9日、日本女子代表はドイツと親善試合を行ない、2−2で引き分けた。

 世界ランク2位の相手に対し、同7位のなでしこジャパンは序盤から守勢に回る展開となり、自陣で相手の攻撃を跳ね返す回数が多くなった。それでも、4日のフランス戦で3失点した守備陣が奮戦。最後の局面で身体を張り、無失点で凌いでいく。

 そして、ここまで攻撃陣はチャンスをまるで作れていなかったなかで、長谷川唯が魅せる。35分、相手GKアルムト・シュルトが自陣でパスの出し所を誤ると、無人のゴールにダイレクトでシュート。左足から放たれた一撃はネットに吸い込まれ、劣勢だった日本が先制に成功する。

 だが、後半の立ち上がりに左サイドのスペースを使われると、ゴール前で競り勝てずに失点。69分に再び相手GKのミスから途中出場の横山久美の得点で勝ち越すが、72分に再び同点に追い付かれてゲームを終えた。
 
 試合後、高倉麻子監督はフラッシュインタビューに登場。「ミスを突いてよく先制をしてくれました。でも、後半は自分たちの集中力が切れて、ミスが続いたことでやられてしまった」と反省の弁を口にした。

 ただ、収穫がなかったわけではない。自分たちが7本に対し、相手が24本のシュートを放ったなかで守備面を評価。とりわけ前半は狙いを持ったプレスでボールを奪う場面もあり、「全体的に守備の形、ラインアップは高い意識でやれた」とフランス戦で露呈した守りの課題が改善できたことに胸を張った。

 選手たちも手応えを得たようで、主将の熊谷紗希は「前半は狙った守備ができていて、相手の攻撃をはめることができていた」とコメント。長谷川も「今日は意外と守備でやりたいところがやれていた」と、2失点をした状況でも光明を見出していた。

 ただ、6月に幕を開けるワールドカップを想定すると、不安が残ったのも事実。大会前最後の遠征は2試合で1分1敗。得点は3つで失点は5を数えた。指揮官も現状に危機感を抱いており、「すべてがチームの糧になると思うので、一つひとつのプレーを振り返りながらやっていきたい」と本番を見据えて修正を図る意向を示している。

 今回の欧州遠征で出た課題をどう解決していくのか。残された時間はあと2か月しかない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部