現時点でのトップ5は上から12、9、10、1、21である。さらに13、5、19、16、15と続く。

 さて、この数字は何を示すものか。
 
 8節までを終えたJ2リーグの上位チームの、昨シーズンの順位である。ここまで首位の山形は12位、2位の甲府は9位、3位の水戸は10位だった。4位の柏はJ1の17位なので、J2に組み込んで1位相当とした。5位の琉球はJ3優勝での昇格なので、21位相当としてある。

 ここまで6位の金沢は13位で、7位の大宮は5位だった。8位の京都は19位、9位の新潟は16位、10位の岡山は15位である。昨シーズンは上位に食い込めなかったチームが、ここまでは奮闘していることが分かるだろう。

 言い方を変えれば、昨シーズンの上位チームは苦しい序盤を過ごしていることになる。3位の横浜FCは12位、4位の町田は14位、6位から磐田の入れ替え戦まで臨んだ東京Vは16位となっている。柏とともにJ1を戦った長崎は20位で、昨シーズンはクラブ最高位の8位で終えた山口が21位となっている。

 保有戦力はJ1クラスの柏が、すでに2敗を喫している。フアン・エスナイデル監督のもとで3シーズン目を迎えていた千葉は、5節から江尻篤彦監督のもとで戦っている。J1を含めても今シーズン最初の監督交代だった。

 2位の甲府から13位の愛媛までは、勝点差が2勝分の「6」となっている。20位の長崎から9位の新潟までは、勝点差が「3」しかない。順位がそのまま勝点差の開きを意味するわけではないが、昨シーズンの最終的な成績も全体的にはかなり拮抗していた。現在の順位が意味を持たない、とまでは言い切れないだろう。

 好調なチームは新戦力が結果を残している。

 わかりやすいのは琉球だろう。昨季まで町田に所属していた鈴木孝司が、ここまで得点ランキング首位の8ゴールを記録し、J3から昇格1年目のチームを支えている。2位の甲府はJリーグでの実績が豊富なピーター・ウタカが、3位の水戸は大宮から期限付き移籍中の清水慎太郎が、それぞれチームトップの得点をマークしている。

 新天地の環境やサッカーの適応に時間がかからない彼らは、即戦力としての活躍が見込める。もちろん、FWに得点機をもたらす攻撃のメカニズムが、チームとして構築されているのも見逃せない。

 首位を走る山形は、昨シーズンの水戸で11得点をあげたジェフェルソン・バイアーノを獲得した。このブラジル人FWはここまで2得点にとどまっているが、同じく新加入の大槻周平が8節の東京V戦で決勝点を叩き出した。大卒ルーキーのMF坂元達裕も2得点をあげている。選手の入れ替わりがあるなかで、新戦力が残している数字が成績に反映されている。

 対照的にここまで20位の長崎は、FWイ・ジョンホがフィットしていない印象だ。そもそも攻撃の練度を高めている過程にあり、韓国代表経験を持つ27歳にのみ責任があるわけではないが……。

 第8節の山口戦では、同じく新加入の玉田圭司が2ゴールをあげた。ガンバ大阪からシーズン開幕後に補強した呉屋大翔も、チームの2点目に絡んでいる。

 シーズン序盤の勝敗は、最終的な成績に影響を及ぼす。昇格を逃したチームには、「あそこで勝点1でも取っていたら……」という試合があるものだ。

 もっとも、J2での経験が豊富な監督や選手が、昇格のポイントとしてあげるのは夏場の戦いだ。暑さによる消耗に連戦の疲労が折り重なり、パフォーマンスを維持するのが難しくなる。累積警告による出場停止の選手や、ケガで離脱する選手が目につくのも夏場の特徴だ。思うような結果を残せていないJ1のチームが、J2で目を引く選手を取りに動くのもこの時期が多い。

 そう考えると、問われるのは総合力だろう。

 戦力として計算できる選手を、どれだけ抱えることができるか。あるいは、どれだけ作ることができるのかだ。夏場を乗り切るための準備をすでに進めているチームが、J1昇格争いに絡んでいくのは間違いない。