朝から雄大な北海道・十勝の自然を見られるのは気分がいい。ヒロインの奥原なつ(広瀬すず。子ども時代は粟野咲莉)は戦争で両親を亡くし、父の戦友・柴田剛男(藤木直人)に引き取られて、十勝の柴田牧場へやってくる。そこには剛の妻・富士子(松嶋菜々子)、富士子の父・泰樹(草刈正雄)、そして3人の子どもたちがいた。

剛男の家族はしぶしぶ同居を受け入れ、なつは「私をここで手伝わせてください」と申し出る。泰樹も「それでこそ赤の他人だ」と承諾し、十勝での生活が始まる・・・という出だしだ。

泰樹はたったひとりで十勝に入植し、荒れ地を切り開いて酪農を始めたという強者で、偏屈で頑固者で、娘婿の剛男は頭が上がらない。なつにもきつく当たるが、いずれ最大の味方になることは読める。

ハイジ、赤毛のアン、フランダースの犬、火垂るの墓・・・

大自然に、酪農に、じいさんに少女といえば、「アルプスの少女ハイジ」が浮かぶ。「牧場の少女カトリ」も。孤児で他人の家に入って苦労するお話では、「赤毛のアン」に「フランダースの犬」。子どもの頃に夢中になって見たアニメ「世界名作劇場」の世界が満載だ。

柴田家の娘がなつに意地悪するところで「キャンディ・キャンディ」も思い出したし、剛男が寝床で布団をめくって「フジコちゃ〜ん」と甘えるところは「ルパン三世」。いろんなアニメを思い出させてくれる。

なつの服装や髪形が「火垂るの墓」の節子そっくり。しかも、松嶋菜々子は「火垂るの墓」の実写版でいじわるな親戚のおばさんをやっていたので、なつもいじめられるのではないかと不安になる。

将来、なつがアニメーターを目指すというお話なので、こうした演出にしたのだろうが、オープニングやドラマの中にもアニメが次々登場する。不思議な感覚ではある。空襲のシーンもアニメでファンタジー仕上げで、昭和は遠くなりにけりといったところか。

岡田将生、工藤阿須加、吉沢亮、山田裕貴と続々とイケメンが投入され、歴代「朝ドラ」ヒロインも登場するというから、これは楽しみだ。いろんな意味で、100作目を祝う、お祭りのようなドラマで、半年間飽きることなく見られそうである。

主題歌はスピッツの「優しいあの子」。ナレーションは内村光良。どちらも耳に優しく、心地よい。(月〜土あさ8時)

大熊猫