タクシーが止められる場所にもルールが存在する

 東京などの大都市では街なかを走るタクシーの台数も多く、道端で利用したい人が手を挙げると、空車のタクシーが停まって利用することができる、「流し営業」というスタイルがメインとなっている。タクシーアプリを使った利用が急速に普及しているものの、まだまだ都市部では、タクシーの流し営業はポピュラーな営業スタイルといっていいだろう。

 ただどこでも手を挙げればタクシーに停まってもらえるというわけではない。タクシー乗客の乗降のために停車できるのは駐停車禁止エリア以外となっている。駐停車禁止となっている場所は、

1 駐停車禁止の標識もしくは表示(黄色の実線)のある場所
2 交差点の側端または道路の曲がり角から5m以内(交差点内も含む)
3 横断歩道上、横断歩道と自転車横断帯の前後の側端から前後5m以内
4 坂の頂上や勾配の急な坂
5 バス停の標識柱から半径10m以内
6 安全地帯の左側とその前後10m以内
7 踏切とその側端から前後10m以内の部分
8 軌道敷地内
9 トンネル
10 道路の曲がり角から5m以内の部分

 となる。駐停車禁止場所での乗客の乗降は禁止されているのだが、街なかで見ていると交差点を曲がった直後で手を挙げられて停まっているシーンなどをよく見かけるのも実状。所詮客商売なので、そのあたりは運転士個々で“柔軟に対応”しているのが実状のようだ。

二種免許取得試験の際は駐停車場所の引っ掛け項目も

 あるタクシードライバー経験者によると「二種免許取得のための実地試験は一般公道でも行われます。試験官が指示する場所に試験車両を停めるのですが、『そこのバス停付近で停めてください』と指示されて、バス停の標示柱前に停めれば当然不合格となります。進行方向のバス停では駐車停止禁止とはならない場所でも、片側1車線の狭い道路では対向車線のバス停の駐停車禁止区間に引っかかっていることもあるので、そこまで確認して停車させないと試験には合格できません」とのことであった。

 当然ながら駐停車禁止場所での客待ち行為も違反行為となり、場所によっては取り締まりが強化されていたりする。また東京・銀座の決められた地域内では、22時から翌日1時までは、用意されているタクシー乗り場以外での乗車ができない決まりとなっていたりもする。