1日(2019年4月)、新元号「令和」が発表された。令和は、万葉集にある梅花の歌32首の序文、「初春の令月(れいげつ)にして気淑く風和ぎ(きよくかぜやわらぎ)梅は鏡前(きょうぜん)の粉を披き(ひらき)、蘭は珮後(はいご)の香を薫らす(かおらす)」から取られている。

安倍首相は談話で「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」と令和に込められている意味を語った。

「かめばかむほど味が出るいい言葉だ」

ロバート・キャンベル(日本文学研究者)がこう絶賛した。

「日本の最古の歌集からとったということがうれしい。日本人が8世紀に実際にみた風景、体で感じた春の風、光を言葉にしたことを、これからの私たちの時代に重ねたことはすばらしい発想で、高く評価したい」

梅花の歌32首は、大伴旅人が、太宰府の自邸に九州の役人を呼び、梅見の会を開いたときに詠まれた歌だ。序文にはその状況が書かれている。みんなが集まって、つらい冬を越え、暖かい春を感じた時の素直な気持ちを描いている。「令和」という言葉はこの序文を典拠として作られたホヤホヤの新語だ。

キャンベル「万葉集の当時の人たちの思いや状況を知ると、かめばかむほど味が出るいい言葉」

初春とは正月のことで、令月は春分の前後の良い月を意味している。気候は良く白梅が咲き誇り、蘭は高貴な人が身につける匂い袋のような香りを漂わせている。

キャンベル「これまでの元号は為政者の立場からのものだったが、今回は、春を迎え、花を見るという、誰でもイメージできる喜びを表している。皆が共感でき、日本が発信できるイメージとしてはとてもいい」

典拠を国書から取るか、漢籍から取るかというポイントも注目されていた。

キャンベル「万葉集は日本のものだが、梅花の歌序文はそれより600年前、中国の張衡(ちょうこう)の帰田賦(きでんのふ)を元にした、時空を超えたオマージュ。中国の人の思いも取り込んでいると解釈したい。『日本のもの』と感じる必要はない」

司会の加藤浩次「親近感がわいてきました」

キャンベル「何かがあってプラスするという、今の時代にふさわしい日本型のイノベーション。総理が言ったように、世界に対してどのようにものを作っていくかという日本そのものの文化の基本線を示している」

みっちゃん