わくわくする彼とのデートや、緊張する初めてのデート♡

できればいつだって彼と楽しい時間を過ごして、さらに好意をもってもらいたいものですよね。

会う直前には歯磨きや、爽やかな香りのお茶を飲んで挑むという女性も多いと思いますが、脳科学の権威でもある精神科医の古賀良彦先生の実験によって、「デートの前に飲むべきは紅茶!」ということがわかりました。

なぜ紅茶は「デート前に最適な飲み物」なのでしょうか。古賀先生に詳しくお話を伺いました。

 

紅茶は脳の血流量を増して、会話の楽しさや思慮深さをアップさせる

出典: nd3000 / Shutterstock

飲料が感情や考える力に与える可能性について、精神生理的に研究している古賀先生。

20〜30代の男女に、コーヒー、紅茶、エナジードリンク、水を飲んで計算や記憶の問題をやっていただき、そのパフォーマンスとその基本となる脳の活動や自律神経、心理の状態について、比較しました。

古賀先生:「実験の結果、紅茶は、脳の血液量を増すことによって、脳の機能を活性化させることがわかりました。それによって、コミュニケーション能力も高まります。

特に、長く話しをするときにその作用は顕著で、デートで長く会話をするときなど、話題がなくなって言葉につまるのを防いだり、その場の雰囲気に合わないことを口走ったりしないようにする効果もあると思います。

紅茶が注意力の集中維持、および現代の記憶研究で注目されているワーキングメモリーの能力発揮にもっとも効果があるということがわかりました。

ワーキングメモリーとは、ある仕事や作業をこなす上で、脳にたくわえられた記憶のなかから必要なものを的確に素早く選び出し、判断や行動の遂行に役立てる能力です。その中枢は前頭葉にあるとされています。

今回の研究で紅茶は、注意集中のみでなく、ワーキングメモリーという、仕事の遂行にあたり非常に重要な機能を高めるということが脳科学的に検証されました。

紅茶を飲むことで、『あれを話そう』、『彼はどんな食べ物が好きだったな』などのワーキングメモリーを活性化させることが期待できるのです。」

 

紅茶には緊張が強まることを防ぐ作用がある

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古賀先生:「自律神経機能の測定結果から、紅茶はその高度な機能を営む際に、自律神経のバランスを保ち、いたずらに緊張が強まることを防ぐ作用があることがわかりました。さらにアンケート調査の結果から、紅茶は活力を増進させる作用もあることが示されました。ですから、緊張してしまうデートの際に、その気持ちを落ち着け、自分らしく、ほどよくリラックスした状態で臨むことに寄与すると考えられます。」

 

紅茶は気持ちをスッキリとわくわくさせる

出典: Aleksandra Suzi / Shutterstock

古賀先生:「脳血流量測定と併せて行ったアンケート※では、紅茶は、コーヒーやエナジードリンクと比べると、紅茶では気持ちをすっきりとわくわくさせ、かつ幸せ感をもたらすという結果が得られました。

会話がはずみ人付き合いがうまくいくには、気持ちがすっきりし、かつコミュニケーションを得ることによりハッピーな気持ちがもたらされることが大切だと思います。

その意味で、紅茶はスムーズなコミュニケーションの形成にとても有用だと考えられます。」

※アンケートについて:VAS(ビジュアルアナログスケール)法。
コーヒー・紅茶・エナジードリンク・水それぞれを飲用する前、及び飲用して5分経過したあとにアンケートを実施。飲む前・飲んだ後の感情を回答させ、飲んだ後に感情がプラスになった場合正の値、マイナスになった場合は負の値になっている。10cm の線分図の左右両端を、その感情がとてもとてもネガティブに傾いている、ポジティブに傾いているとして、自分の感情がどのあたりにあるかに目盛を付けさせる。

そのほかにも、女性では特に“疲労感の軽減”も

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古賀先生:「アンケートの結果、特に女性は男性と比べ、疲労感の現象が著しいという結果が出ました。国をあげて生産性の向上を目指すことが求められる中で、男性ほど体力のない女性は仕事でも疲労を感じる方も多いのではないでしょうか。紅茶はその女性の疲労感を軽減してくれる飲み物と考えてよいでしょう。仕事で疲れたら紅茶を飲んで、前向きな気分でデートに出かけてくださいね。」

 

いかがでしたか?

リラックス効果は知っているという方も多そうですが、実は脳血流量を上げ、気分をハッピーに、そして疲れまで癒してくれる可能性のある紅茶。

これからはデートの日は戦略的に“紅茶派”になるといいかもしれませんね。

 

出典: 株式会社エムスリー・カンパニー

監修 精神科医・産業医 古賀良彦先生
精神科医、日本ブレインヘルス協会理事長、杏林大学名誉教授
うつ病等の精神障害の治療研究のエキスパート。職場のメンタルヘルス不調についての造詣が深い。さらに、香りや食品の健康増進効果について、脳波分析や脳機能画像を用いて積極に研究。
日本神経生理学会名誉会員、日本催眠学会理事長、日本薬物脳波学会副理事長。

 

【参考】

※ デート前に飲む飲み物、正解は紅茶だった! - 株式会社エムスリー・カンパニー

【画像】

※ shutterstock(Antonio Guillem、nd3000、Julenochek、Aleksandra Suzi、Alex Yuzhakov)