ボランチで先発デビューしたMF橋本拳人

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[3.26 キリンチャレンジ杯 日本1-0ボリビア ノエスタ]

 予測能力の高さとボール奪取が光った。追加招集の日本代表MF橋本拳人(FC東京)が先発デビュー戦でフル出場し、90分間にわたって存在感を示した。

「一番の自分の持ち味は球際や守備の予測。それを出そうと思って臨んだ。攻守にわたって常にボールに関わってプレーすることを心がけた」。その言葉通りの90分間だった。

 先発が濃厚となった前夜は「興奮してほぼ眠れなかった」という。試合当日もピッチに立つまでは緊張の嵐。しかし、ひとたび笛が鳴ってからは伸び伸びとプレーし、「純粋にサッカーを楽しめた」と笑みを浮かべた。

 試合中の修正もうまくいった。前半は2枚のセンターバックの間に下がってビルドアップする場面が多かった。それ自体はチーム戦術の一つだったが、ボリビアが高い位置でプレッシャーをかけて来なかったことで効果は薄く、むしろ重心が後ろになることによって日本は攻撃が停滞した。

 そこで後半はボランチ本来の高めの位置へ。すると橋本がセカンドボールを拾う回数が増えてチーム全体にリズムが生まれ、攻撃も活性化された。MF中島翔哉らの投入が大きな効果を発揮した背景には、橋本がつくった流れもあった。

「Jリーグよりも南米のチームの方が球際で競う場面が多くなるので、自分の良さが生きると思っていた。相手より速く動き出してボールに行くことができたので、予測の部分は通用したかなと思う」

 プロ8年目で初めてつかんだ代表の座。上々のデビューを果たした25歳は合宿を振り返りながら「刺激的な日々だった。試合に出られたことはうれしいが、これからは今まで以上にJリーグで見せていかないといけない」と前を見つめた。

(取材・文 矢内由美子)