左腕にキャプテンマークを巻いた日本代表MF香川真司(ベシクタシュ)

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[3.26 キリンチャレンジ杯 日本1-0ボリビア ノエスタ]

 平成最後の国際Aマッチで、平成の申し子が船頭に立った。日本代表MF香川真司(ベシクタシュ)は2008年4月、平成生まれの選手で初めてA代表に選出。そしてこの日、通算97試合目で初めてゲームキャプテンを務めたが、思うような活躍を残せず、皮肉にも世代交代を印象付ける結果に終わった。

 今回の合宿では森保ジャパンの主将を務めるDF吉田麻也が招集されず、4日前のキリンチャレンジ杯・コロンビア戦でゲームキャプテンを務めたMF柴崎岳はベンチスタート。キリンチャレンジカップ・ボリビア戦で左腕にキャプテンマークを巻いたのは、ロシアW杯以来の代表復帰を果たした背番号10だった。

「やるだろうと予想はしていたので、だからと言って何を変えるわけでもない。しっかりとやることは一つなので。ただ、チームに自信になる雰囲気を与えないといけないポジションでもあるので、新たなチャレンジと思ってやった」。今月30歳を迎えたばかりのMFは新たな責任を胸にピッチに立った。

 新体制発足以来、香川が本職とするトップ下にはMF南野拓実が君臨。「年を取ろうがベテランだろうが奪いにいくものは奪いにいかないといけない。チームのために戦うことも大事だけど、そこは忘れちゃいけない」というポジション奪取への闘志を燃やし、自身とチーム両方の結果を求めていた。

 しかし、ゴールに絡む活躍とは程遠く、シュートゼロのまま後半23分に交代。「個人的には物足りない」と振り返った香川は「途中から入った選手が違いをつくった」と素直に指摘。交代後にゴールを奪ったMF中島翔哉に南野、MF堂安律を加えた“若手三銃士”への世代交代を印象付ける結果となった。

 しかし、ここまで11年間にわたって日の丸とともに過ごし、11年からは誇りある10番を背負い続けてきた香川。若い選手が台頭してきたとはいえ、やすやすと道を譲り渡すわけにはいかない。

「初めて年上の選手がいなくなって、今までの景色がガラリと変わった。当たり前にいた人たちの存在感はとてつもなかったと感じた。また新たなチームになって、監督も代わって、新しい選手もどんどん出てきて、このチームでどう結果を出して、またチームの中でどう見せていくかを変えていかないといけないし、やらなきゃいけない」。

 再び輝きを放つためには、新天地に選んだトルコでのレベルアップが不可欠だ。「そういう意味ではこの2試合、呼ばれて一緒にやれたことはポジティブだった。そして次につなげるためにベシクタシュに帰ってプレーし続けないといけない。まずは5月までやり切りたい」。平成最後の試合で課題を突きつけられた平成の申し子は、次の元号とともに成長を遂げてまたこの舞台に戻ってくる。

(取材・文 竹内達也)