40度近い酷暑のなかで軽やかなタッチからゴールを演出した三好。随所に技術の高さを披露した。写真:佐藤博之

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[U-23アジア選手権一次予選・1節]U-22日本代表 8-0 U-22マカオ代表/3月22日/ヤンゴン

 気温が40度近くまで上がる酷暑。ボールの転がりがところどころで違うピッチ。個人としてもなかなか周りとの連携が合わないなか、キャプテンとして先発に名を連ねた三好康児は苦しんだ前半を冷静に分析していた。
 
「初戦なので相手が守ってくることは予想していたし、自分たちとしても少しそのような展開になるイメージはあった。ただチャンスはあったので、そこを決め切ることができれば後半みたいな展開になるイメージもできていた。慌てずに1点を取る、正確にやることが大事だったと思う」
 
 3月22日、若き侍たちはミャンマーの地で東京五輪の一次予選を兼ねるU-23アジア選手権予選の初戦に挑んだ。対戦相手はマカオ。過酷な環境下で相対するとはいえ、チームのレベルを考えれば前半から圧倒する展開になってもおかしくなかった。
 
 ただ、前半は大いに苦しむことになる。自陣にブロックを敷く相手に対してボールを丁寧に動かしていくが、サイドを崩せてもクロスが合わず。また遠目からシュートを狙ってもなかなか枠に飛ばず、ゴールを奪えない時間が続いた。結果、前半はスコアレスで折り返し。厳しい暑さもあって嫌な雰囲気が漂いかけていた。
 

 そんな雰囲気を一変させたのが三好の左足だった。51分、左サイドのCKからゴール中央に鋭いボールを入れると、町田浩樹が豪快なヘディングを沈めて先制に成功。この得点によって一気に流れを引き寄せ、60分には絶妙な浮き球のパスで上田綺世のゴールをアシスト。さらに70分、72分にも上田、前田大然のゴールをお膳立てして勝利に大きく貢献した。
 
 前線の一角として結果が求められるなかでの4アシスト。十分評価に値する活躍を見せたと言っていいが、三好個人としての見解は違う。
 
「アシストはいいことだし、大事なこと。だけど相手も相手。逆に得点が取れたシーンもあったし、そういうところでもっとイメージを合わせることが大事だなと。ゴールにつなげていくイメージのところでは良いシーンもあったので、そこは良かったかなと思います」
 
 相手を考えれば、アシストだけでは満足できなかった。ゴールに向かうシーンはあっても、シュートは数えるほど。「常にゴールは欲しいし、チャンスがあっただけにそこは自分次第」と語ったように、本人はさらなる結果を求めている。
 残り2試合。中1日で続く戦いを「総力戦」と言い切る三好は、今後の戦いに視線を送る。
 
「もっと力が均衡した相手には、ひとつのチャンスをどれだけものにできるかだと思う。あとは逆にどれだけチャンスを作れるか。連携の部分や個人の部分もチームとして合わせないといけない。(こういう厳しい環境下での戦いは)いい経験になると思う。ただ、経験するだけでなく、しっかりと結果を残して、その上で経験を積めればと思っている」
 
 今予選で狙うは3連勝。その目標を達成するためには、数少ないチャンスを決め切る力が必要だ。最後まで貪欲に結果を求めることで、チームを勝利に導いていく。

取材・文●林遼平(フリーライター)