東口順昭(撮影:佐野美樹/PICSPORT)

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22日、日本代表はコロンビアに0-1と敗れた。もっともその1失点はPKによるもので、GKにすれば防ぎようがなかった。他にも何度かピンチはあったが、失点に至らなかったのは守備陣が踏ん張ったとも言えるだろうし、日本に運があったとも言えた。

数字だけで判断すれば、GKにとっては悪くない結果だった。だが東口順昭は満足していない。「PKを止めていたらもっとアピールのなったと思うのですが」と悔やむ姿は切実だった。

今年開催されたアジアカップで、日本代表23人のうち、東口だけが出番がなかった。大会の途中で故障したという事情はあったが、東口は故障のせいだけだとは捉えていなかった。今回はアジアカップでレギュラーとして起用された権田修一が召集外となっている。今、アピールできなければ、シュミット・ダニエルや中村航輔に取って代わられてしまうだろう。

「後がないんでね。もうやるしかない」
「今回に限ってはラストチャンスぐらいの気持ちでやってますから」

そんな位置づけの試合に東口は奮い立っていた。森保一監督はGKにビルドアップへの参加を求める。「求められていることはやらなければいけないし、それは今のところ分かっているつもりなので」。東口は自信を見せた。

「(コロンビア戦では)バックパスを結構受けていたので、そういう部分ではいつもよりボールに触ってた気がします。そういうところができて、シュートストップもできてというのがいいGKだと思います」。キックで組み立てに参加し、PKだけの1失点に抑えたのは東口の自信になったはずだ。

それでも、多くの選手にチャンスを与える森保監督は、たとえ今回の東口の出来を評価してもボリビア戦では別のGKを起用する可能性もある。これまでの東口だったら、次の試合に起用されなければショックを受けたことだろう。

「今度はショックは少ないと思います。今後ちゃんと(実績を)積み上げていければいいと思います」

東口はそう短く語った。そこに暗い表情でUAEのスタジアムを後にしていた東口の姿はもうなかった。

【文:森雅史/日本蹴球合同会社 撮影:佐野美樹/PICSPORT】

▼ コロンビア戦の先発イレブン

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)



(撮影:佐野美樹/PICSPORT)



(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 中島翔哉

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 堂安律

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 南野拓実

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 冨安健洋

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 冨安健洋、昌子源

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)


▼ 鈴木武蔵

(撮影:佐野美樹/PICSPORT)