春のGIシリーズがいよいよ開幕する。第1弾は、春の「スプリント王決定戦」となるGI高松宮記念(3月24日/中京・芝1200m)だ。

 昨年のスプリントGIにおいて、春、秋制覇を遂げたファインニードルが引退したものの、それに代わって、ダノンスマッシュ(牡4歳)、モズスーパーフレア(牝4歳)といった活きのいい4歳馬が台頭。スプリント戦線は新たな”王者”誕生へ、活気があふれている。

 無論、高松宮記念ではこれら新王者候補が注目され、馬券的にも中心視されているが、中日スポーツの大野英樹記者は「(有力4歳馬たちにも)死角がないわけではない」と話す。

「ダノンスマッシュの直近は、直線が平坦な京都での連勝。それらを含めて京都では3戦3勝ですが、他の坂のあるコースでは、阪神が3戦1勝、着外2回、東京が1戦して着外1回と振るいません。今回の舞台となる中京も、昨年のGIIIファルコンS(中京・芝1400m)に出走していますが、1番人気に支持されながら、伸びを欠いて7着に敗れています。

 モズスーパーフレアは、行き脚の速さは現役ナンバー1。GIでもそのスピードは明らかに上位です。ただ、気になるのは、週中に中京競馬場で雨が降ったこと。時計がかかる馬場になれば、前半で体力を奪われてしまいます。そこに、死角が生まれても不思議ではありません」

 そこで、大野記者が推奨するのは、大ベテランの9歳馬だ。

「ちょっと楽しみなのが、ティーハーフ(牡9歳)です。9歳という年齢からして上積みを期待するのは難しいかもしれませんが、休み明けの前々走、オープン特別の淀短距離S(1月14日/京都・芝1200m)で、最重量の59kgを背負いながらメンバー最速の上がりをマークして3着。前走のGIIIシルクロードS(1月27日/京都・芝1200m)でも、再びメンバー最速の上がりを繰り出して、12番人気の低評価ながら3着と崩れませんでした。

 昨秋に減っていた馬体も戻って、高齢を感じさせない充実度。適度に時計がかかる馬場になれば、大駆けムードは一段と増すと思います」


大ベテラン、ティーハーフの一発はあるか!?

 ティーハーフについては、デイリースポーツの大西修平記者も注目する。

「昨年のGIスプリンターズS(9月30日/中山・芝1200m)で11着と大敗。その後、じっくりと休ませたのが功を奏しました。休み明けに連続3着と好走し、9歳馬でありながら、衰えがないことを自らの走りで証明しています。

 5歳時の2015年に3連勝して、一気に重賞のGIII函館スプリントS(函館・芝1200m)を制したように、一度好調期に入ると、それを持続するのがこの馬の強み。破壊力抜群の末脚は健在で、人気のモズスーパーフレアがある程度の流れで飛ばしてくれそうなのも、プラスに働きそうです。

 前走から短期放牧を挟みましたが、3月13日の1週前追い切りで、栗東の坂路で4ハロン51秒4と好時計をマークしており、調整過程も順調。人気の先行馬が互いを意識し合って早めに仕掛けていくような展開になれば、この馬の差し脚が炸裂するシーンがあっても驚けませんよ」

 大西記者はもう1頭、昨夏に重賞を連勝したアレスバローズ(牡7歳)を推奨する。

「昨年の秋2戦は不振でしたが、年明けのシルクロードSでは8枠17番と外目の枠から5着に入って、復調をアピールしました。同レースはハンデ戦で最重量の57.5kgを背負ってのもの。今回は定量戦ですから、さらなる前進が見込めそうです。

 中京コースも3戦1勝、2着1回、3着1回と好相性。鞍上の川田将雅騎手が騎乗し、今回と同舞台で行なわれた昨年のGIII CBC賞(7月1日/中京・芝1200m)を制しているのも心強い限りです。

 中間の攻め気配も上々で、持てる力を発揮できそうな態勢。時計勝負も歓迎なだけに、良馬場になれば、より持ち味は生きるでしょう。前走がデビュー以来、最高タイの馬体重となる504kgでした。そこから絞れてレースに臨めるようなら、一発の魅力も十分にあります」 ここから毎週のようにGI戦が繰り広げられる春競馬。ビッグな馬券をゲットして幸先のいいスタートを切るためにも、ここに挙げた馬たちの”大激走”を期待したい。