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 3月11日、「東日本大震災」から8年を迎え、被災地では犠牲になった人たちへ追悼の祈りを捧げる姿が見られた。3月7日(木)の「コトノハ図鑑」(MBS)では、「今知っておきたい 防災のコトノハ」と題し、防災への意識を高める企画を放送。今後、30年以内に70%〜80%の確率で発生するといわれている「南海トラフ地震」。起こってから慌てることのないように今こそ、防災についての“言葉”を再確認した。

「マグニチュード」と「震度」について

 MBSの来栖正之アナウンサーと、河本光正アナウンサーは「名古屋大学減災館」を訪れた。「減災館」とは、工学・理学・社会学などの様々な研究者が集まり防災・減災に関する最新の研究を行う施設で、1・2階は防災・減災関連の展示スペースがあり一般の方も見学することが可能。今回、同施設で地震に関する言葉を学ぶことに。実際に海のプレートが陸のプレートに沈み込む地形の模型を使い、名古屋大学都市環境学専攻の平井敬助教と、減災連携研究センターの北川夏樹特任助教が解説した。まずは、地震速報などでよく見聞きする「マグニチュード」について。
地下でプレートが滑る時の規模の大きさを表すことを「マグニチュード」という。「マグニチュードが大きいほど広い範囲で被害が大きいことが分かり、同じマグニチュードでも震源が浅いと揺れが大きくなります」と平井助教。次に、「震度」は、震源が近いほど揺れ(震度)が大きくなる。つまり、マグニチュードは地震の『規模』を、震度は各地の『揺れの大きさ』を表す。1回の地震でマグニチュードは1つだが、震度は観測地点の数だけ存在することになる。

阪神淡路大震災の頃は体感で震度を決めていた?
 ここで、「1995年の「阪神淡路大震災」ではなかなか震度が出なかったイメージがあります」と来栖アナが言うと、平井助教は「当時は人の体感で震度を決めていました」と意外な返答をした。震度によってどういう現象が起こるという「対照表」がありその表と照らし合わせて震度を決めていたという。「24年前ってそんなに昔じゃないけど、めちゃめちゃアナログな感じがしますね」と来栖アナは驚いていた。
また、地震を表す言葉には2種類ある。「海溝型地震」と「内陸型地震」。プレートが海中でズレて起きる地震を「海溝型地震」といい、東日本大震災や後に起こると言われている南海トラフ地震がこれにあたる。

一方、「内陸型地震」は、大陸プレート内の活断層がズレて起こる地震で、阪神淡路大震災や熊本地震はこの「内陸型地震」にあたる。


地震の揺れを体験

「減災館」では、過去に起こった地震の揺れを再現できるシステムがある。そこで、2016年に起こった「内陸型地震」の熊本地震の揺れ(益城町の震度7)を河本アナが体験することに。「左右に大きく揺れた時に両側のフェンスに激しく打ち付けられました。街を歩いている時に発生したら立っていられないという事がよくわかりました」。続けて、今後起こるかも知れない「南海トラフ地震」(海溝型地震)も疑似体験した河本アナ。内陸型地震に比べると激しさはマシだが、揺れ幅が大きく揺れるのが海溝型地震の特徴で、「まるで洗濯機の中に入っているようです」と表現していた。
この「南海トラフ地震」の"トラフ"とは一体どういう意味かわかるだろうか。"トラフ"Troughとは「溝」。海と陸のプレートの境で海底に沈み込んだ地形のこと。静岡から四国の沖合にかけて位置する海底のトラフ(溝)が、「南海トラフ」と呼ばれ、今後70%〜80%の確率でこのプレートがズレるのが「南海トラフ大地震」。

揺れ以外にも津波の被害も大きいと予想されている。この「津波」のおそれの時に出される「津波警報・注意報」について北川特任助教は「何メートルなどの数値は目安です。できる限り安全が確保できる高い場所へ避難してください」という。

「避難指示」と「避難勧告」の違い
地震などの災害で出される「避難指示」と「避難勧告」。どちらがより危険なのか街行く人に話を聞くと「指示は注意してくださいで、勧告は本当に避難しなければいけない」や「勧告は"勧めてる"から『勧告』の方が上じゃないの?」などの意見がでたが、正解は「避難指示」がより危険な状況。危機的状況である場合緊急避難を呼びかけるのが「避難指示」で「避難勧告」は、住民に安全のため早期の避難を促す。このほか、高齢者等に速やかに避難ができるよう準備を促す「避難準備」もあり、「避難」に関する情報は「避難準備」「避難勧告」「避難指示」の3種類。

また、「避難場所」と「避難所」の違いについては、「避難場所」というのは災害の危険から逃れるため、一時的に避難する場所。「避難所」は災害で住宅に暮らせない住民が避難生活を送る場所という違いがあるのも知っておくべき。

「ローリングストック」とは?
 今回の番組テーマ「防災」と、取材先の名古屋大学の「減災」。この2つの言葉「防災」と「減災」はどういう違いがあるか分かるだろうか。「防災」は完全に被害を防ぐことで、最近使われるようになってきた「減災」という言葉は、被害を少しでも減らすことをいう。ほかにも、最近注目されている「ローリングストック」について解説。この「ローリングストック」とは、普段から保存がきく食材を多めに買っておき使った分だけ新たに補充していくこと。常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法を取り上げた。

また、日頃から災害報道訓練をしているアナウンサーたちの様子を紹介したあと、最後に田丸一男アナが「(災害の際には)普段の放送ではないトーンで避難をお願いしています。異常事態ですので、もし、そういった場面になったら私たちに従って頂きまして、命を守るために逃げる行動をしてください」と呼びかけた。


「コトノハ図鑑」(MBS 毎週木 よる0時59分放送)は、MBSのアナウンサーが「コトノハ図鑑」の編集者として様々な分野の"言葉(コトノハ)"の世界を取材。「アナウンサーが言葉を学ぶこと」を通して、視聴者にも発見を届ける。"コトノハ"を深く知れば、『人生が少し豊かになる』をコンセプトに知的好奇心をくすぐる番組。

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