新車と中古車の買い時は大きく異なる

 新車の登録台数(軽自動車は届け出台数)がもっとも多いのは、決算期の3月。2位は中間決算期の9月で、最近は2月の台数も増えた。値引きの増額などから、新車をもっとも購入しやすいのは3月だ。在庫車を除くと納期がおおむね1カ月以上を要するため、契約は基本的に2月までに行うこととなる。

 新車ディーラーの多くが行う3月決算フェアでは、値引きの増額だけでなく、ディーラーオプションのサービス装着、残価設定ローンの低金利なども実施され、総合的に出費を抑えられる。そのために「クルマを買うなら3月決算期」として定着した。

 中古車の一般ユーザーに対する販売台数も、統計的には3月がもっとも多い。中古車販売会社の決算月も3月なので販売活動を積極的に行ったり、就職や進学が決まって中古車需要が増えるといった事情もある。

 ただし中古車は新車と異なり、販売促進のために値引き額を大幅に増やすことはない。一部の中古車販売店では、決算フェアとしてカーナビのサービス装着などを実施するためこれを利用する手もあるが、すべての店舗が購入条件を好転させるとは限らない。むしろ需要が伸びる3月は目当ての中古車を探しにくくなることも考えられる。

中古車購入時はモデルチェンジ後がねらい目

 おすすめなのは4月中旬から7月頃だ。新車の販売会社が運営する中古車店には、3月決算フェアの新車販売で下取りされた車両が入荷する。

 また欲しい人気車種がフルモデルチェンジした後もねらい目。フルモデルチェンジによって新車への乗り替えが増えるため、先代型や2世代前の中古車流通量が多くなる。そうなれば中古車を選ぶ選択肢が充実して、しかも価格は割安になる。新型が登場すれば、それまで売られていた車両は「型遅れ」になり、乗り替えによる流通台数の増加もあって価格が一層下がるわけだ。

 中古車は新車と違ってそれぞれの個体の状態が異なり、実際に車両を見ないと良し悪しを判断できないため、なるべく多くの店舗に足を運んで自分のニーズに適したクルマを選びたい。