就活の面接で「残念な結果」になる人の特徴とは(写真:Fast&Slow/PIXTA)

音声で操作するAIデバイスが人気だ。かく言う筆者も、勧められるままにAIスピーカーをネットで購入してしまった。それ以来、「去年のヒット曲をかけて」とか、「明日、6時半に起こして」などと話しかけて楽しんでいる。


ものは試しと思って、「志望企業の面接で注意すべきポイントを教えて」と呼びかけてみたが、さすがに現状では質問の意図がわからないようだ。

しかし、チェスでも将棋でもすでに人間がかなわないほどAIが進化している。いつの日か、こんな質問にも的確な就活アドバイスが返ってくるかもしれない。いずれにせよそれが実現するのは、数年先の話。現時点ではテクノロジーに頼って就活アドバイスを得るのは期待薄だ。そこで今回、3月以降一気に本格化してくる「面接」で残念な結果になりやすい特徴をまとめた。

面接はコミュニケーションの場でもある

評価を下げる面接特徴1 「棒読み&早口&一方的」にアウトプット

どんなに万全の準備ができていても、緊張が避けられないのが面接だ。会社説明会への参加やOB・OG訪問、エントリーシートの作成などを経てようやく面接にたどりつく。それまで積み上げてきた就活の努力が実を結ぶか、内定が取れるかは、面接での受け答えが結果を左右するだけに、「リラックスして!」と言われても、そう簡単ではないはずだ。

さらに、エントリーシートの完成度が高くなればなるほど、その内容を丸暗記してしまっていることだろう。だからだろうか、面接で「棒読み&早口&一方的」に話をしてしまう就活生が少なくない。面接官から質問がくると、自分が話したいことをまくし立てるように一気に答えてしまうのだ。

しかし、面接は、就活生と面接官とのコミュニケーションの場と認識すべきだ。決して就活生の一方的なプレゼンの場ではない。面接官は、エントリーシートや履歴書に書かれている情報を基に、志望者のことをもっと深く知りたいと思い、さまざまな質問を投げかけてくる。その質問の意図をしっかり受け止め、自分のペースで、自分の言葉で答える。面接官とキャッチボールをするような気持ちで臨んでほしい。

評価を下げる面接特徴2 不用意に視線が泳ぐ

マナーも気になるところだろう。面接では、「意識的に伝えるべき情報」と「無意識のうちに伝わってしまう情報」がある。意識的に伝えるべき情報は、もちろん自己PR、ガクチカ(学生時代に力を入れて取り組んだこと)、志望動機などだ。

それとは別に、身だしなみや話し方、立ち居振る舞いなどから、意識しないうちに人柄や人間性が相手に伝わってしまうことがある。それが、無意識のうちに伝わってしまう情報だ。

せっかくいい話をしていても、服装や態度などでマイナスの印象を持たれてしまってはもったいない。そんなことがないように、「清潔感のある髪型やメイクを心がける」「コートは面接会場に入る前に脱ぐ」「椅子に座る際は背もたれに寄りかからない」といったビジネスマナーの基本は意識すべきだろう。

また、面接で受け答えする際の自分の目線にも気を配ってほしい。質問に答えるときに、斜め上を見たり、目線を下に落としたりすれば、面接官はどう思うだろうか? 自信がないのか、話をごまかそうとしているのか、などと余計な勘ぐりをしてしまう可能性がある。

慣れないうちは難しいかもしれないが、志望企業への熱意を表現するためにも、できるだけ面接官の目をまっすぐ見て話すことを心がけてほしい。

集団面接「隣の人の回答をどう思うか」に注意

評価を下げる面接特徴3 集団面接で周りが見えない

面接のスタイルにはいくつかの種類があるのはご存じの通りだろう。就活生と面接官が1対1で進める個人面接や、複数の就活生が一緒に面接を受ける集団面接、そして何人かで与えられたテーマについて議論するグループディスカッションなどだ。

時間はそれぞれ20分〜30分というのが一般的だが、この中で特に気をつけてほしいのが集団面接だ。2〜3人で一緒に面接を受けるスタイルで、面接官には1人ずつ答えていくことになる。全体の時間が限られているので、自分1人だけが長々と話すのはNGだし、そうはいってもあまりに短い答えでは、十分なアピールにはならない。その場の雰囲気を見ながら、できるだけポイントを絞って端的に答えていくことが重要だ。

油断禁物なのが、隣に座る就活生が答えているときだ。面接官が、「今の意見についてあなたはどう思いますか」と、突然聞いてくることがある。このとき、頭の中で自分の答えを整理することばかりに気をとられて、他の人の話を聞いていないと答えに窮してしまうだろう。

面接官は、「意見が異なる人の話をしっかり聞いて、自分なりの意見を言える人物かどうか」を確認したいと思っている。突然の質問に慌てることがないよう、自分以外の就活生の話にもしっかり耳を傾けてほしい。

評価を下げる面接特徴4 グループディスカッションのリーダーにこだわりすぎる

一次面接から最終面接まで、何段階も設けられることが多い面接で、初期の段階で実施されることが多いのが、グループディスカッションだ。一度に多くの就活生の選考ができる点や、集団の中でどのように振る舞う人物かを確認できる点で効果があり、取り入れる企業が増えている。

このグループディスカッションには、基本的な役割がある。リーダー、書記、タイムキーパーなどが主要な役どころだが、リーダーシップがあることをアピールしたいがために、リーダー役を買って出る人が少なくない。しかし、採用担当者はリーダー役だけを高く評価しているわけではない。むしろ、他にリーダー役をやりたい人がいれば譲り、自分は他の役割に集中するのも、調整能力の高さ、協調性が感じられて好印象だ。

もちろん、書記やタイムキーパー役の評価が低いわけではない。グループディスカッションは最後に話し合った結論を発表することが多いが、議論のポイントを押さえて的確な発表をするためには書記の情報処理能力が不可欠だし、議論が迷走しないように論点を整理し方向性を修正することができるタイムキーパーの役割も小さくない。

絶対に避けたいのは、傍観者でいることだ。発言がないと、参加意欲がないと疑われる。みんなが発言できる場づくりを心がけ、メンバーへの心配りも忘れずに、それでいて自分なりの意見をきちんと発言することが重要だ。

うまく言えなければ正直に「申し訳ありません」も手

評価を下げる面接特徴5 逆質問で何も聞かない

面接の終わりには、「最後に何かご質問、確認したいことはありませんか」と、必ずといっていいほど逆質問の時間が与えられる。何か特別な事情がない限り、質問はするべきだ。逆質問をしないと、そこまで志望度は高くないのかと判断されてしまう可能性もある。

しかし、何でもいいから質問すればいいというものでもない。評価を下げてしまう質問があるのだ。例えば、「御社の企業理念は何ですか」とか「御社の強みを教えてください」など、会社案内や採用ホームページを読めばわかる内容や、セミナーなどで説明済みのことを面接時にわざわざ確認するのは避けるべきだ。企業研究不足を疑われてしまう危険性があるからだ。

だからこそ事前準備は不可欠だ。「入社後の具体的なキャリアや成果を上げている社員に共通する特徴」など、仕事に対する前向きな姿勢が伝わる質問がおススメだ。また、面接官の個人的な考えを聞くのもいい。「入社の決め手は何ですか」とか「競合他社とのいちばんの違いはどこだと思われますか」といったことを質問することで、企業理解、仕事理解がさらに深まるだろう。

どうしても質問が浮かばない場合でも、「特にありません」と味気なく返答するのは避けるべきだ。「会社説明会やOB・OG訪問を通して、自分なりに十分理解できているので、特に質問はありません」などと、質問がない理由を伝えたほうがいい。あるいは、「本日の面接でさらに入社意欲が高まりました」と前向きな気持ちをつけ加えて返答するのも面接官への印象を高めるはずだ。

以上、面接時に注意すべきポイントをまとめた。しかし、どんなに万全の準備をしても、緊張で頭の中がホワイトアウト(真っ白)になってしまったり、想定以上に深掘りされて返答に困ってしまったりするかもしれない。そんなときは「申し訳ありません! 御社に対する志望度が高く、緊張で言葉が出てきませんでした」などと正直に打ち明け、改めて呼吸を整えてリカバリーしよう。面接官は決して敵ではない、むしろ緊張を味方につけ自分のすべてをぶつけるつもりで頑張ってほしい。