この季節は乾燥や花粉などの刺激で肌がぴりついたり、なんだかいつもより化粧ノリが悪いかも……そんな風に感じたことはありませんか?

資生堂グローバルイノベーションセンターの細井純一研究員によると、乾燥や大気汚染などの外側からの刺激や、ストレスや栄養バランスの乱れなどの内側からの刺激から肌を守るためには肌本来が持つ防衛機能と、肌の再生力を高めることが重要とのこと。

肌の土台を鍛えるために必要なこの2つの機能について、伺いました。

 

■ 肌の防衛機能「肌免疫」と肌の再生力「感覚神経」

出典: Olena Zaskochenko / Olena Zaskochenko

身体のさまざまな機能と肌は密接につながっています。肌は一番外側から身体を守る臓器の1つ。誰にも備わっている免疫系と神経系を鍛えることによっておのずと健康は叶います。

まずは、細菌やウィルス、アレルギー物質などの異物から肌を守る機能「肌免疫」を高めること。

その司令塔として働くのが「ランゲルハンス細胞」と呼ばれる細胞で、ばい菌や有害物質を見つけて排除する機能と、紫外線や乾燥といった刺激への反応を鎮静化する機能を持ちます。

加齢で徐々に減っていくこの細胞は、過度な紫外線やストレスなど外側・内側からの刺激を鎮静化した後に死んでしまいます。

もう1つは、身体の内外で起きた刺激を脳に知らせ、肌の再生などをコントロールする「感覚神経」が美肌づくりの鍵を握ります。

この機能が鈍いと情報が正しく伝わらず、肌トラブルが起きても「気付けない」=回復にむけての修復を始めないということに。

この防衛力を司る「肌免疫」と、再生力を司る「感覚神経」は相互に作用しあって健康をキープしているのです。

 

■ 美肌の土台づくりは毎日の習慣を見直すことから!

出典: Syda Productions / Shutterstock

Y’sサイエンスクリニック統括院長の日比野佐和子先生によると、毎日の習慣を見直すことによって肌本来の持つ力を鍛えられるそう!

日頃のスキンケアと生活習慣で気を付けるべきポイントを伺いました。

(1)スキンケアでは丁寧な保湿を心掛ける
乾燥して肌の生まれ変わりのターンオーバーを妨げないよう、丁寧な保湿を心掛けましょう。

肌トラブルを未然に防ぐために、いつもの化粧水・乳液の手順に美容液を取り入れて、しっかりと肌に浸透させることによって「肌免疫」を高め、内側からハリのある透明感溢れる肌になります。

(2)十分な睡眠を取る
熟睡できなかった次の日は、肌の調子が悪かったり、化粧のノリが悪いと感じたことがある人は多いのではないでしょうか?

十分な睡眠は身体全体の抵抗力を高め、体調を左右するためしっかりと睡眠時間を確保しましょう。

また、ターンオーバーに欠かせない成長ホルモンは主に深い眠りの間に分泌されることが知られています。

つまり、寝ている間に肌のターンオーバーが起こり、日々新しく生まれ変わっているのです。

睡眠時間の確保だけでなく、睡眠の質を意識して日々の習慣を見直してみてくださいね。

(3)自分なりのストレス解消法を見つける
メンタルはホルモンバランスと大きく関わっており、ストレスを感じるとストレスホルモンが増えることで活性酸素を増やしてしまいます。

活性酸素は強い酸化力を持つ物質で、細胞を酸化させて老化を加速させたり、炎症を引き起こしたりするため、肌トラブルの大敵です。

現代のストレス社会ですぐに生活習慣を変えるのは難しいかもしれませんが、どんなに些細なことでも、自分なりにストレスを解消できる方法を複数持って実践することが大切です。

 

いかがでしたか?

肌の土台を鍛えるために「肌免疫」と「感覚神経」を意識したケアを心がけましょう♡

 

【参考】

※ 資生堂

【画像】

※ shutterstock(puhhha、Olena Zaskochenko、Syda Productions)