来季からハンド基準変更! 攻撃時の利益享受は絶対NG

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国際サッカー評議会(IFAB)が、来シーズンからハンドの基準に変更を加えることを承認した。イギリス『BBC』が報じている。

フットボールの競技規則を定めるIFABは、2日にイギリスで年次総会を開催。ボールに手が触れた際に判定されるハンドの反則に関して、来シーズンから基準を変更することを決定した。具体的には、攻撃時に意図していないハンドが得点や決定機に寄与した場合、FKからのリスタートとなる。

現在のサッカー競技規則第12条によれば、「プレーヤーが意図的にボールを手で扱った場合(ペナルティエリア内のゴールキーパーを除いて)、フリーキックまたはペナルティキックが与えられる」とされている。しかし、この“意図的に”という点の判断基準が難しく、度々議論がなされていた。

今回の変更に関して、IFABのテクニカルディレクターを務めるデイヴィッド・エレライ氏は以下の様に説明している。

「意図的なハンドボールも依然として反則です」

「これまで、私たちは意図の有無ではなく(手に当たった後の)結果に焦点を当てることで規則を改善してきました」

「特に攻めている状況に関して私たちが着眼したのが、手や腕に接触した結果としてボールを確保またはコントロールすることによって、明らかに不公平な結果を生むという点です」

また、攻撃以外の場面においてもIFABはハンドの基準を変更。選手の腕が「自然なシルエット」を超えて伸びている場合、偶然であってもハンドが与えられる。これについても、エレライ氏が説明した。

「身体が特定のシルエットで型取られているため、変更しました。対戦相手やボールにとってより大きな障害となることを目的として、もし腕がシルエットを超えて伸びているのであれば、身体は不自然に大きくなります」

「選手たちは、腕を横に下ろすことを許されるべきです。それが自然なシルエットなのですから」

『BBC』の解説によれば、腕の開き方などによって判断されるシルエットを基準とすることで、ディフェンダーが手を後ろに回す不自然な対応を採る必要は無くなるという。一貫して、「意図的か」「意図的でないか」という曖昧さを含む基準の排除が努められている。

また、IFABはハンド以外のもいくつかの規則を変更。「交代時にはテクニカルエリア方向ではなく最も近いタッチラインあるいはゴールラインからピッチを出ること」、「ボールがレフェリーに当たった場合にはドロップボールからリスタートすること」、「PK時、ゴールキーパーは片足のみをゴールラインに置けばよい」などの項目が報告されている。