奈良公園の鹿が車にひき逃げされる事故が多発しており、鹿愛護会によると、2017年は57頭が死に、その後も増え続けているという。事故は夕方6時から夜9時に集中していて、暗闇に飛び出してくる鹿は見えにくいうえ、人に馴れて、鹿の方から車に近づいてくるという。

問題は事故を起こしたドライバーの対応だ。けがした鹿をそのまま置き去りにしてしまうドライバーが後を絶たないのだ。県奈良公園室の北畑雄一郎室長補佐は「誤解さえているんですが、国の天然記念物なので、鹿を轢いてしまうと、特別の罰則があるのではないかと心配して通報しないケースが多いんです」と話す。

人に慣れ鹿もクルマ避けず

実際は、天然記念物だからといって、故意でなければ罪に問われない。しかし、事故を起こして通報をしないと、鹿の死骸などで別の事故を誘発しかねないため、道路交通法の事故不申告(3か月以下の懲役または5万円以下の罰金)で罰せられる。

奈良公園の鹿は1360頭。鹿に餌をやりに奈良公園を訪れる外国人観光も199万人と、いずれも過去最多になっている。手厚い保護を背景に、餌をくれる人やよけててくれる車に馴れすぎて、鹿も警戒しなくなっているのだろう。

司会の小倉智昭「生き物に関しては難しいよね、扱いが」