大坂なおみのコーチ解任や池江璃花子の心配な病気報道は仕方がないが、球春に向けてのプロ野球キャンプ情報には物申したい。とにかく、金太郎飴のようにどの局も同じパターン。人気者の吉田輝星、藤原恭大、根尾昴など、ドラフト上位の目玉選手の「投げた、打った」のよいしょ情報か、他は大リーグの取材ばかり。
菊池雄星が内野ゴロを取るシーン、大谷翔平がチームメイトと歩く姿、どれもこれもみんな同じ。ここ2、3日はダルビッシュ有と大谷翔平と田中将大が投げる映像だ。なぜ、キャンプ情報というなら国内の各チームを網羅して取材しないのか。相変わらず巨人ネタが圧倒的に多く、阪神タイガースの映像などほとんど出てこない。偶に出たのは近本光司のニュースだけ。原辰徳監督だけでなく、矢野燿大監督も新しく代わった人だ。12球団を公平に取材しろ。
池江選手の病気報道にも問題がある。彼女の18歳とも思えぬ成熟した文章には敬服するが、病気になった当事者の心情をメディアはもっと忖度するべきである。「世間の人はみんな元気そうなのに、なんで自分だけが難しい病気になったのか」と孤独感や寂寥感に苛まれるのである。筆者は子供のころ病気の博覧会と呼ばれるくらい次々に原因不明の重病に見舞われた。42度の発熱が1週間続いて、どこかで大人が「もうだめか」と呟いている声を幻のように聞いた。元気なメディア人がさもさも同情している風に騒がない方がいい。(放送2019年2月)

(黄蘭)