地球と月の距離が近くなるときに見られる満月または新月を、スーパームーンと言います。今年は、1月21日についで2回目となるスーパームーンが、2月20日に見られます。時刻は19日から日付が変わってすぐの0時54分ご。冬の空気は澄んでいるので、天気などの観測条件がよければ、きれいでスーパーな満月が見られるでしょう。
ぜひ、今年最大の満月からパワーをもらってみては!

満月のパワーを感じよう!


楕円を描きながら地球の周りを回る月。地球からの距離はたえず変化している

いつもより、ひと際大きく輝く丸いお月さま……。それが、スーパームーンと言われ、ここ数年注目されるようになった満月です。
スーパームーンの天文学的な定義ははっきりしていませんが、大きな月は神秘的ですね。月は人体に影響を与えるという話もありますが、古くは狼男の伝説もあるように、満月には人を魅了する特別なパワーがあるように感じられます。
ではなぜ、スーパームーンという現象が起きるのでしょう?
月は、地球の周りを約27.3日かけて一周します。その軌道は完全な円ではなく、太陽や地球の重力の影響を受けて、楕円を描きながら回っています。地球と月の間の距離はたえず変化していて、近いときは約35万km、遠いときは約40万kmと、約5万kmも違います(平均距離は38万4400km)。
このため、最も大きな満月と最も小さい満月を比べると、大きな満月は14%も直径が大きく、30%も明るく見えるのです。

夜空に美しい満月を見つけるとうれしくなりますね


2月20日0時54分に満月に。その前後1時間以内に南中する

2019年は2月19日夜に昇り、日付が変わった20日に見える満月が、今年いちばん大きな満月になります。その時間は、2月20日0時54分。地球から月までの距離は、約35万7000kmになります。
冬の満月は、夏の満月よりも高い位置にいます。満月の瞬間の前後1時間以内に南中するということを念頭に、夜更かしの苦手な方は、日付が変わる前の19日の夜に観測してもよいかもしれませんね。
ちなみに今年最小の満月は9月14日になります。地球と月との間の距離は約40万6000kmとなり、今回のスーパームーンと比べて約5万1000kmも遠くなってしまいます。
月はこのように、地球にいる私たちがさまざまな表情を見せてくれる、とても身近な惑星なので親近感がわきますね。

冬の空気は澄んでいるので星や月がきれいに見える


2月19日の明け方には金星と土星の共演も。星空観察もぜひ!

さて、2月の星の動きとして注目したいのは、夜明け前の南東の空に、木星、金星そして土星の3つの惑星が輝いていることです。
そして2月19日の明け方には土星と金星が接近し、ほぼ同時に昇ってきます。「明けの明星」や「宵の明星」として知られる金星は地球の一つ内側を回っており、ひときわ輝いてみる星です。ぜひ、金星と土星の共演にも注目してくださいね。
── 冬の天体観測は冷え込むので、体調を崩さない万全の服装で楽しんでくださいね。
●参考/国立天文台ホームページ

冬の天体観測は防寒対策をしっかりしましょう