ブラック企業では、少しでも遅刻をすると罰金を科される、勤務中のトイレは厳禁など理不尽なルールが存在する。キャリコネニュース読者に実施したアンケートから、ブラック企業で運用されている意味不明なルールを紹介する。

技術職として働く30代男性の勤務先では、「インフルエンザは病気じゃない」という考えがある。そのため出勤を強要され、欠勤した場合は、「上司から吊るし上げを食らう」という。

また、同じく技術職に従事する20代男性は、定時退社しようとすると上司から、「定時より早く終わらせたの? じゃあ罰金払って帰るのは当たり前だよね?」と注意を受け、0.5時間分を給料から差し引かれた。この揚げ足の取り方には感服する限りだ。

一人前と認められた従業員は上司に「一緒にカプセルホテルに泊まろう」と誘われる

人材派遣業で働いていた20代男性の会社では、「残業時間が増えてくると上司に認められる」というルールがあった。そのボーダーラインは月間120時間の残業。そのラインを超えることで「一人前」とされたという。

また上司から認められた従業員には、上司から「カプセルホテルに一緒に泊まるのを誘われる」という"通過儀礼"があった。

男性は「断っても問題なかった」というが、「ちょっと気持ち悪かったです」と本音を漏らす。上司とカプセルホテルに行った社員によれば、「飲み二ケーション的なもの」だったという。

クリエイティブ職に従事していた30代女性は、土日休みの週5日勤務という条件で入社したが、土曜日は「自主出勤」とされ事実上の出勤日となっていた。

「土曜出勤を断りづらい雰囲気ができあがっていて、身内の不幸くらいでしか休んでなかったです」

休日出勤の手当ては支給されなかったが、ランチは会社が負担してくれた。女性は、「零細企業かつ家族経営だったから、なあなあの部分が多く、濃密な距離感で窮屈でした」と振り返る。

「女性は男性社員のお弁当を温めるなど、食事の準備をしなければならない」

管理・事務職の30代男性は以前、従業員のスケジュール管理や流通管理を行っていた。スケジュールに変更がないかのチェックを1時間ごとに行なっていたが、万が一チェック漏れがあると、罰金として1000円が給料から天引きされた。

新人のミスも上司である男性の責任とされ、「最高1日1万2000円減額されたことがありました」という。男性は、「給料を罰金と称して減額したいがためのシステム」と嘆いた。

管理・事務職の30代女性の勤務先では、「女性が男性社員のお弁当を温めるなど、食事の準備をしなければならない」という決まりがあった。「女性は男性の二の次」という風潮があり、「男性が食べ始めてからでないと、女性は食べてはダメだった」という。

同じく管理・事務職として働く20代女性は、朝に会長へ挨拶する際、女性社員だけ握手をするルールに対し、「どう見てもセクハラです」と呆れている。残念ながら男尊女卑もはなはだしい職場は少なくないようだ。