冠婚葬祭互助会サービスを提供するくらしの友は2月6日、「新しい葬儀スタイルに関する意識調査」の結果を発表した。調査は昨年11月に実施。1都5県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、栃木県、群馬県)在住の男女で、直近5年以内に身内以外も参列する参列者21人以上の葬儀の喪主(準ずる立場)を経験した40歳〜70歳の400人から回答を得た。

スマホを活用した訃報・葬儀案内サービスも6割が抵抗感「どこか軽い印象がある」


身内に不幸があり、身内以外も参列する葬儀の喪主を務める場合、「スマートフォンのSNS等を活用した訃報・葬儀案内のサービス」を取り入れることに対してどう思うか聞くと、59.3%が「抵抗がある」と答えた。年代別で比較すると、「抵抗がある」が最も少なかったのは40代で40%。年代が上がるにつれ「抵抗がある」人が増え、70代では74%に上った。

抵抗がある理由は、「人の死をお知らせする方法として、どこか軽い印象がある」(56.5%)が最多だった。「スマートフォンを使いこなせる人が周囲に少なく、きちんと伝わるか不安」(43.5%)という意見も、次いで多かった。

「葬儀中、導師(僧侶・神官等)の代わりに、袈裟等を着たAIロボットがお経等を読むサービス」も、95%が「抵抗がある」と回答している。理由としては「真摯な感じがしない」(54%)が最多で、「実際の導師が行うことに意味があるから」(43.9%)。

取り入れてみたいと答えた人からは、「合理的で低コストだと思うから」、「堅苦しさや宗教色が薄まりそうで良い」といった意見が挙がった。

樹木葬は墓不足や墓の管理人不在に対応できそう、と肯定的な声多数

「生花や木製の祭壇の代わりに、舞台上のスクリーンや特殊カーテンに、遺影やイメージ映像等を照射できる疑似祭壇」について聞くと、「取り入れてみたい」人は24.3%だった。理由には、「従来の祭壇のスタイルに特段意味を感じない」、「堅苦しくならない」、「印象深いものとして参列者の心に残りそう」など、肯定的なコメントが寄せられている。

「樹木葬」は、今回調査した新しい葬儀スタイルの中で唯一、「取り入れてみたい」が56.4%と過半数に達した。「故人の魂が新しい命に宿るような気がする」や「故人にも感謝されそう」と、心理的な理由が挙がる一方で、「墓不足」、「墓の管理を託せる人がいない」など、お墓管理に関する問題の解決策として支持する声もあった。