初めて胴着を脱いで小川戦に臨んだ吉田

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PRIDE 男祭り 2005 頂‐ITADAKI‐第11試合、小川直也(日本/フリー)vs吉田秀彦(日本/吉田道場)。
 PRIDE参戦後、吉田が初めて胴着を脱いで小川戦に臨んだ。柔道家としてではなく、格闘家・吉田として、この小川戦にかける意気込みの高さを示した吉田。対する小川は今年7月に亡くなった橋本真也さん(享年40歳)のテーマ曲「爆勝宣言」を使用し、はちまき姿で登場。巨大スクリーンには、橋本さんのシルエットが映し出されるなど、橋本さんへの“弔い試合”と演出した。

 開始早々、吉田があいさつ代わりに左右のフックを見舞う。小川も負けじと打撃で応戦。試合は両者の意地と意地がぶつかり合う、熱い展開となった。吉田は、打撃からの連携で、テイクダウン。小川の足を取って極めにいく。一瞬、決まったかにみえたが、小川は吉田の顔面にパンチ一閃、このピンチを抜け出す。周囲の誰も気が付かなかったが、実は試合後、小川自ら、このとき吉田に取られた左足首を骨折していたことを明かした。だが、吉田相手に“意地”でも引けない小川は試合を続行。

 攻守がめまぐるしく入れ替わるグランドの展開は、両者とも上のポジションを取ると、相手の顔面めがけ、ためらいも無く拳を振り下ろしていった。もはや先輩後輩など関係ないグランド戦の応酬は、吉田が一瞬のスキを見逃さなかった。上のポジションに付いた小川が吉田の顔面にパンチを連打。その腕を取った吉田が腕ひしぎ逆十字固めを極める。完全に腕が極まった状態でも、小川はタップしない。結局レフェリーが試合を止め1R6分4秒、吉田がTKOで勝利を収めた。

吉田は勝者のコールを受けた後、起き上がれない小川に声をかけにいった。ようやく立ち上がった小川がマイクを取ると、吉田に向かって「最初に取られたところで、足が折れたわ。(吉田に向かって)吉田〜!オマエ、これからがんばれよ」。そう小川が吉田に語りかけると、吉田は小川に歩み寄り、リング内で抱擁。既に両者のわだかまりは解けていた。ただ、小川の「一緒にハッスルやってくれよ!でも、オレは足が動かねぇから、オマエがおぶってくれ」というワガママな要望には、さすがに吉田も「今日はいい試合でした、それはありがとうございます。でもハッスルは…自分は格闘家ですので、引退したときに、お願いします」と苦笑しながら、かわしていた。
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