タオルで口元を覆うDF長友佑都

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[2.1 アジア杯決勝 日本1-3カタール アブダビ]

 厳しい口調で口を開いた。2大会ぶりの優勝を目指した大会で準優勝。日本代表DF長友佑都(ガラタサライ)は「結果としては何の価値もない結果になった」としたうえで、「ただ、今後のサッカー人生を考えたとき、この悔しさが原動力になる。その意味では大きな価値があった」と続けた。

 悔しさは大きい。しかし、その悔しさがあるからこそ、成長を続けることができる。「僕自身は(北京)オリンピックのときもブラジル(W杯)のときもそうで、悔しさがここまで来れた原動力になっている。これをまたエネルギーにできるなとポジティブに捉えている」。悔しさを押し殺すように、あえて前向きに考えている部分もある。

「優勝していたら本当の意味で強いエネルギーが自分の中でわいてきていたかというと、違うんじゃないかと思う」。そのためにはまずこの敗戦を受け止める必要がある。「課題は結局、最終的に勝負弱さが出た。勝ったチームが強い。僕らは勝負弱かったということ。それを認めないといけない」。初優勝したカタールだけでなく、中東勢はより戦術的になり、タイやベトナムといった東南アジア勢も今大会で爪痕を残した。

「正直、決勝まで来たけど、W杯に出られるかどうか分からないという危機感は大きくある」。22年カタールW杯は本大会の出場チームが32か国から48か国に拡大される可能性もあり、その場合はアジアの出場枠もロシアW杯の4.5からは増えることになるが、「今までどおり5チームしか行けない状況だったら分からない。日本がW杯に行けないことも考えないといけない。それぐらいの危機感を持っている」と危惧するほど、アジア全体のレベルアップを痛感している。

 その危機感はチームとしてだけではなく、個人としても持っている。「優勝に貢献できなかったし、監督がベテランの僕らをどうするか考えるかもしれない。僕だったら考える。優勝していたら精神的に支えていたという評価もあるかもしれないけど、優勝できなかった」。まだまだ左サイドバックの後継者は育っていない。それでも32歳の長友はあえて自分を追い込むように言った。「これが最後の代表になるかもしれない。そうならないように、根性を見せてやりますよ」。悔しさと危機感を原動力にまだまだ走り続ける。

(取材・文 西山紘平)